Travel Information #4/トラブル(警察で事情聴取,他)

海外に行くと,様々なトラブルやアクシデントに遭遇した経験はどなたもあることでしょう。予定通りに飛行機が飛ばなかったり,交通事故に遭ったり,盗難に遭ったり,ホテルのダブルブッキング・・・
私も毎回何か予期していなかったことに巻き込まれますので,ここでは,私が遭遇したトラブルを紹介します。

野犬の襲撃

某リゾート地のホテルに宿泊した際,夜中にホテルのプライベートビーチで星空を見上げながらまったりとしていた時,周りに気配を感じ見渡すと,10匹ほどの野犬が現れ,取り囲まれていました。
奴らは狂犬病の💉など打っているはずもなく,噛まれたら少々ヤバいことになる。でも目前には野犬の群れ,背後には真っ暗な海。そのまま海に入って別の場所から陸に上がろうかと話していたその時,ホテルのガードマンが突然現れ,警棒で一喝すると野犬たちは瞬時に退散。
ホテルの庭を見回っていたらビーチから話声が聞こえるので見に来てくれたとのことで,我々に「Are you seeing stars?」と笑顔で話しかけてきて,「星の観察もいいけどそろそろ部屋に戻ってはいかがでしょう」と屋内まで我々をガードしてくれました。
ガードマンによると,夜のビーチは野犬だけではなく,現地の危ない奴らが薬を売りにビーチから忍び込んでくる場合もあるので,プライベートビーチでも気をつけなさいとのことでした。

深夜のトランジット手続き

搭乗予定の飛行機が遅延したり飛ばなかったりということは日常茶飯事。何度も経験してると,もう動じることもありませんが,慣れてないとなかなか大変です。

その日は10:30日本発,スキポール空港でトランジットして同日夕方英バーミンガムに到着予定でした。しかし,エンジントラブルで搭乗開始がどんどん遅延。イミグレを通ってるので外に出るわけにもいかず,結局18:30に飛び立つまで8時間空港に缶詰め。
当然,スキポールにも8時間遅れて23:30着。
現在は大きなハブ空港は24時間フル稼働ですが,ヨーロッパの空港は夜中のトランジットなど殆どなく,空港内は誰も居ません。
トランジットカウンターに着いたのは24時を過ぎていました。
乗客は日本で8時間缶詰の後の12時間のフライトでヘロヘロ。
空港職員は,夜中にトランジット手続きのために駆り出され,しかも,客の殆どが英語をまともに話せない日本人ばかりで全員苛立ってる。
もはや,トランジットカウンターは怒号飛び交う戦場です。
列に並ぶこと30分。ようやく私の番が回ってきました。
パスポート,搭乗券,荷物のタグを渡し「朝一で」とだけ伝えてぽーっとしていたら,隣のカウンターで50代の母親と20代の娘さんの親子連れと思しき2人が手続き中でした。何気に会話を聞いていると,
空港職員:「パスポートと搭乗券を」
親子:パスポートと搭乗券をわたす
空港職員:パスポートの最後のページを開いて「荷物の半券は?」
親子:「???」
空港職員:「預けた荷物は無いの?」
親子:「???」
空港職員:(かなり強い口調で)「荷物は無いのね?」
親子:「・・・イエス」(イエス=荷物があるということになります)
空港職員:「なら早く荷物の半券を出せ~!」(怒鳴り声に近い口調)
親子:わけが分からずオロオロ
私:「預けた荷物があるならその半券を下さいと言ってますよ」
親子:慌てて旅行代理店がくれた旅の栞が入ってる袋から半券を取り出す
空港職員:無言で半券をひったくる
親子:「ヒェッ」と今にも泣きだしそう
私:「皆さんパスポートの一番後ろに貼り付けとくんですよ」
と言ったところで私の手続きが終わり,ホテル行のバスへ。
親子は何度もお辞儀をして私を見送っていました。

あの親子は初めての海外旅行だったようで,初めての国際線が遅延という不運に。行き先はイタリアだったようですが,イタリアは楽しめたでしょうか。2度と海外旅行をしたくなくなったかもしれませんね。
それと,分からないのに,なんでもイエスと言っちゃう日本人は気を付けましょう。この親子に関してはイエスと言ったことが良かったのですが。

警察で事情聴取

海外で,警察で事情聴取される経験をした方は多くないと思いますが,誰にでも起こりえることです。たとえ犯罪を犯していなくても。

仕事でタイに行った際に,私がチェックインする頃に荷物が届くように,事前にホテルに荷物を送り,ホテルにもその旨伝えておきました。
チェックイン時,
私「荷物は届いてる?」
スタッフ「いいえ,お荷物はお預かりしていません」
とそこにマネージャーが走って来て
マネージャー「お客様が到着する直前に荷物が配送されたのですが,チェックイン前で宿泊者名簿にお客様の名前がなかったため,スタッフが受け取りを拒否してしまいました。申し訳ございません」
私「荷物届くって連絡しておいたよね?再配送を依頼して下さい」
マネージャー「本日の配送は困難ですので明日でよろしいでしょうか」
私「明後日にはどうしても必要だからできるだけ早くしてくださいね」
マネージャー「では,送り状のコピーなどご用意ください」
ということで,日本に連絡して送り状のスキャンデータをメールしてもらいマネージャーに渡しました。

翌日は朝から仕事に出かけ,午後ホテルに戻って
私「荷物は?」
マネージャー「問題が発生しまして,まだお荷物が届いていません」
私「問題???」
マネージャー「受け取り拒否された荷物は遺失物として警察に届ける規則だそうで,警察の許可が無いと渡せないとのことで」
私「じゃあ,警察に連絡して許可貰ってください」
マネージャー「・・・本人でないと許可できないとのことでして」
私「え~ッ!! 私が警察に電話するの?」
マネージャー「それが・・・お客様が直接警察署に行って事情を説明していただかなければならないとのことでして」
私「私が警察行くの? そちらのミスなんだから,そちらで解決すべきでしょ」
マネージャー「警察にもそう話したのですが,聞き入れてもらえず・・・」
私「ん~。ここで話してても荷物は戻らないし,じゃ,すぐ行こう。」
マネージャー「あの・・・外国の方は署長が対応することになっているのですが,署長は20時にならないと空かないそうで・・・夜のご予定もあると思いますが,お時間を作っていただきたく・・・」
私「・・・」

ってことで,夜の予定をキャンセルして20時にマネージャーの車でルンピニ警察署へ。
そこから署長の事情聴取が始まりました。ちなみに署長は英国人。
事の経緯を最初から説明したうえで,ホテルの対応iに問題があったこと,パソコン画面の送り状とパスポートを見せ,その荷物が私の物であることを分からせるのに1時間。次に,ホテルのマネージャーに,同じ話を聞いて違いが無いか確認に30分。タイ語だったので詳細は分かりませんが,この時マネージャーは,署長に結構厳しく怒られてました。で,署長がタイ語でそれを職員に説明し,職員が調書を書き終わるのに30分。
で荷物を返してくれるのかと思ったら
署長「この許可書をもって郵便局に行けば荷物を返してくれるから」
私「ええ~!!ここに荷物無いの??」
署長「そんなもの全部預かってたらここはパンクするよ。ハハハ」
マネージャーは知っていたようですが,私が怖くて言い出せなかったようです。

翌朝8時にマネージャーの車で荷物がある郵便局へ。
郵便局員に事情を説明していたマネージャーの顔色がどんどん悪くなる。
マネージャー「この許可書を郵便局の本店に出して,本店から,荷物を渡してよいという書類を貰わないといけないそうなんですが・・・本店はここから1時間くらいで・・・」
私「もう,いいから,私が郵便局員を説得するから通訳してよ」
と言って,ホテルの不手際が原因であること,10時までにその荷物が必要なことを郵便局員に直接説明すると,
郵便局員「わかりました。書類は私の方で処理しておきますから,荷物をお渡しします。日本の方だから特例ですよ」
と荷物を渡してくれました。
マネージャーは今にも泣きだしそうに郵便局員の手を握って,何度もお礼を言ってました。
「そこまで追い込んでないだろ」と思いましたが,私の人相が悪いのか,当初からマネージャーは相当ビビってましたし命取られると思っていたのかもしれませんね。
で,そのままマネージャーの車で仕事に向かいました。
その後,ホテルに戻ってもマネージャーは普通の対応で,いやいや,この解決のために私の時間がどれだ費やされたと思ってるんだ!!フルーツの差し入れでもして誠意を見せろよ
と思いましたが,結局その後の謝罪も何もなく。

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その他にも,ホーチミンでチャーターした車が事故を起こしたこととか,ジャカルタで豪雨に見舞われ車で立ち往生したこととか,ロンドンの地下鉄で黒人に絡まれそうになったこととか,バンコクでゲイの方々に囲まれてヤバかったこととか,いろいろトラブルには遭ってますが,怪我も大きな損失もなく,無事今に至ってます。
結局,何とかなるものですので,まずはどんなことに遭遇しても慌てず,最良の方法に集中することが大事ですね。

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