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「格差至上主義」と同根

ももまろさんのこの記事、とても面白かった。

「国家の財源はすべて税金で賄われるべきで、財政均衡こそがあるべき姿」「社会保障の拡充には、国債発行ではなく増税こそが唯一の解」
などという発想も根っこは同じだな、と感じた。

安定した自国通貨建ての国債で、保有者の大半が自国民なら、その償還を再び国債発行で賄っても問題はない。委員会答弁の中でも、S&P やムーディーズなど格付け会社への返答の中でも財務省自身も認めている。
自国民が95%保有する国債は、国民全体が薄く広く、しかも所有資産に対して応分の負担をする非常に公平な税のようなものなのだ。これは財務省の主張と一致するはずだ。

にも拘わらず、財政均衡派は、消費増税のような増税にこだわる。
これまで、何度もそういう人たちと議論をしてきたが、結局、最後に彼らが言う言葉はこうだ。

❝そんなの社会主義じゃないか。

結局、そういうことなのだ。
つまり、これは宗教論。
彼らは、「成功者(自分たちのこと)以外は貧しくあるべきだ」という「格差至上主義」を信仰しているのだ。

本当は、社会を構成する全員が社会にある程度満足できたら、社会セキュリティも向上し、富裕層だって安心して出かけられるはずなのだが、それを彼らはそれを望まない。なぜなら、

他者との格差が彼らの幸福の源泉だから。

上記のももまろさんの記事の中でもサンデル教授が指摘しているが、エリート官僚の大半は「世襲」と言っていい。彼らは自分たちがスタートラインから恵まれた状況にいることを認めたがらない。それが大きな問題だ。
皆がバッターボックスから始めているところを、彼らは3塁ベースから始めている。それを認めようとしないのだ。
彼らは、それを「自分たちのたゆまない努力の賜物。努力していないヤツは地を這い蹲っていればいい」と思っている。
例の炎上した馬鹿なタレントと同じだ。

ホモ・サピエンスが、体格に優るネアンデルタールに生存競争で勝って、世界に生息範囲を広げた大きな要因の1つ(あくまで1つの要因)は、共感力に優れ、大きな社会を形成可能だったことが挙げられるが、「格差至上主義」者にはそのホモ・サピエンスの大きな特長である、共感力が感じられない。

今回、covid-19 の蔓延で、現代人もネアンデルタールのゲノムを多く引き継いでいて、その量は人種によってかなりの差があることが明らかになった。
格差至上主義のはびこっている地域と、そのネアンデルタールのゲノムを引き継いでいる割合が高い地域が妙に重なるのは、偶然だろうか?

(写真と記事は無関係です。写真は近所の団地にて。SONY α7II、SIGMA 24-70/2.8 DG DN)

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