![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/67319649/rectangle_large_type_2_649c68c3facdc686235d3d35427caf4b.jpg?width=1200)
農業で貧困脱却!経済発展! (要約)
・課題
①生産性が低いため、生産が追い付かない。
②地主に高い料金を中抜きされる。
③質の変化が激しいため、生活が不安定。
④新しい技術には興味があるが、詳しくはわからないし、もし失敗したら大損してしまう。
・途上国農業の特徴
①給料が増えるほど食糧の需要が増えない。
②農家は工業・サービス業の人よりも給料が少ない。
・農業の低生産性の悪影響
村視点:農村に住んでいる人の給料が低くなる。貧困指数が大きくなる。食糧の確保が難しくなる。
国視点:農業者の一人当たりGDPが低くなったまま。食糧確保には輸入が必要になる。穀物の値段が上がったり、外貨が少なくなったりすると、高すぎて変えなくなる場合もある。(農業の低生産性とマクロ経済の不安定の相関関係がある)
・生産性向上を阻む壁
①農業技術がその土地に適応できるかどうか
農業技術は土地の条件、自然環境によって効果が変わってくる。
②技術の普及制度
農民に技術を普及できる制度・予算・普及員(人数)も必要になる。
・人を助ける分益小作制の特徴
1,小作料が収穫と連動している。
→作物があまり取れないと、地主にも小作人にも影響が及ぶため、自然に助け合うようになる。
2,小作料を払うタイミングが後である。
→「借りるためのお金がない!」とはならない。
3,現物で払うことができる。
→現物をもらえるので、食糧確保が楽。
4,信用度がなくても地主からお金を借りることができる。
→化学肥料や農薬を手に入れられる。
つまり、分益小作制によって助け合いが起こり、不況でも支え合うことができる。その制度を通して、地域が形成されることで住民一人ひとりのリスク(病気・けが・飢餓など)を補い合う(リスク・シェアリング)構造を作ることが可能になる。
③農民の技術挑戦における心理的・金銭的障壁
リスクがあることを考慮したうえで勇気を出し、大きなお金を投入する必要があり、挑戦しにくい。リスク回避思考で合理的に考えてしまう。
・なぜ農民は新技術に挑戦できないのか
「もし失敗してしまったら命が無くなる」(保険がない)、「挑戦しようとしてもお金がかかり過ぎる」(銀行・金融機関がない)、という市場の失敗が存在するため、合理的に考えてリスクを避け、挑戦しない方が安全だと感じてしまう。
・解決
①生産性が低いため、生産が追い付かない。→技術開発と技術普及をする。
②地主に高い料金を中抜きされる。→分益小作制にすれば、中抜きされても安心。
③質の変化が激しいため、生活が不安定。→分益小作制や保険制度ができれば、みんなが助け合って安定する。
④新しい技術には興味があるが、詳しくはわからないし、もし失敗したら大損してしまう。→技術普及と共に保険や借金できるようにして、挑戦しやすくする。
・対策
①環境にあった適切な技術の開発と技術の普及
②労働・信用(銀行や金融機関)・保険などの市場を(政府の介入で)機能させる。
つまり、技術開発と技術普及を進め、それを借金や保険でサポートできるシステムをつくる必要がある。
▽参考文献