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IM MATCH2025参加中〜ERAS応募書類準備〜

自分は2023年に大学を卒業し、大学病院とのたすき掛けで一年目は都内の救急医療の盛んな市中病院で研修、マッチイヤーの今年度は文京区に戻って研修・研究をしています。内科・腫瘍内科領域で、ゲノム解析をはじめとし前臨床的な研究に情熱があります。

キャリア戦略や資料作成のためのSampleになれば幸いです。

心構え

採用側の気持ちに立ってみれば、

  • 臨床医として優秀であること

    • コミュニケーション → 「日本人として上手い方」ではスタートラインにも立てていない (自戒の念を込めて)

    • 優秀 → 過去の業績、表彰歴、試験の点数がいいことは、competitiveなプログラムでは当たり前なよう → そのうえで、実習や業務を監督した先生からの評価があれば説得力が1兆倍になる

    • Burn outしない (一点目と場合によって同じくらい重要であることを学生が意識する機会はないが) → 趣味はじめ、well-balancedであることを面接とCVでしっかりと主張

    • 論文 (施設の評価に使われるとか。施設や専門科によってはほとんど考慮されていなさそう)

が恐らくいちばん大事、そのうえで、必ずしも臨床の就活に限らないこととして、

  • passionの大きさ、具体性、uniqueさ

  • 実現可能性:優秀さ, 動機の強さ, その一貫性を示す指標 → 過去の業績、表彰歴、試験の点数等

が揃っている志願者を採用したいと思うと思います。ただし注意が必要なのは、

  • passionの実現のためにプログラムがいいoptionであることに疑問を抱かせてはいけない

  • 自惚れの強い人間は嫌われる

ことでしょう。
僭越ながら具体例を用いれば、前者について、自分は研究開発というより実装のためにindustry、特にbio系のstartupでのキャリア形成に強い興味があり、このことが渡米する動機のかなり重要な割合を占めています。しかし、residencyのフォーカスはあくまで臨床業務であり、特にtraditionalと言われているプログラムではそういったことは仄めかさないようにすべきと考えたり(CVからも完全削除)、逆にResearch Fellow等ではessayで前面に押し出したりと、バランスを取ることが重要だろうと思いました。
また後者についても、点数、表彰歴、その他実績・学歴・職歴でアピールする人ほど、お高く止まっていたり、甘んじてモチベーションが保てない人間なのではという目で見られているつもりでいるべし、とメンターから口酸っぱく言われました。

CV

研究関連で自分がやったこと

大学でやっていたtranscriptome analysisを続けたほか(論文は出来ていないが学会発表は行いました)、手法が同じなので実習のPIだった先生にcancer geneticsの論文を何本か書かせてもらった上、国際学会発表をしました。
同施設のhem/onc clinical fellowの日本人の先生の指導のもと、Database analysis, Systematic review, mini reviewの論文執筆を行いました。
また優秀な心臓血管外科志望の同期であるS君にLetter to the Editorの書き方を教わり、またそれを今度は自分が医学生2名程度とチームを組んで教えるといった活動も何回か行いました (教育にも造詣が深いことを、この経験をもとに就活でアピールしました)。
学生委員を務めていた国際学会の総会での発表もあったのでそれも書きました (これもpassion for leadership & mutual learningといえば、協調性のアピールになるかと思い積極的にCVや面接の回答で伝えました)。

重要だと思うこと

研究業績や内容が自分のpassionと結びついていることと、そもそも施設や専門科によっては恐らく研究業績よりも大事な要素がいくらでもあること。
私は実習先で幸運に研究のチャンスを得られたことがgame changingでした (経験のある研究手法であったことと、メンターとのケミストリが要因であったと思います)。日本と米国両方のラボを経験すると、論文生産のスピード感やプレッシャーの違いに驚かされます。


PS

面接練習と並行で、自分のstrong pointが何かと、相手に好まれる / 好まれない印象が何かを徹底的に考えながら進めることが大事だと感じました。
2024年時点ではGPTの性能の限界か性質上の到達点か分かりませんが、ネイティブの目を通すことは必須と思われました。


メインマッチのPSは、プレマッチが多分できそうという安心感もあり、またCKの点数もパッとしないためなるべくstand outした方がまだ面接に呼ばれる可能性は高いと判断し、攻めの一手を打ちました。前述のbio系start upでの経験やその方面のキャリアへの情熱を前面に押し出す構成にしました。臨床業務とは関係がないですし、減点方式のtraditionalな視点の先生からはむしろマイナスに映るリスクがありました。

まだマッチング期間ですが、その施設でのObserver, LoRを獲得しさらにGold signalまで送った大変prestegiousな施設からのinvitationがあったので、この戦略で大きく外してはいないだろうと思われました。

その他

MSPEは大学にお願いしました。wind of freedom先生のnoteに有意義な情報がまとまっていました。

また色々な書類の準備を、大学病院での勤務中にできたのはとても便利でした。

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