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【2020.11.15 第3回添削杯】参加レポ

お久しぶりです。
ほぼ前回以来のヴィンテージをまともにプレイする機会となりましたが、簡単にレポートを書いていこうと思います。

■デッキ選択について

まず、今回の添削杯については参加するかどうかをギリギリまで悩んでいました。
というのも、仕事のあれこれで体力とメンタルが結構削れており、そんな中本当に参加者としてプレイできるのか?まともにプレイできないんだから見る専のほうが良いのではないのか?など、様々な考えが脳を駆け巡っていました。
が、そもそもヴィンテージというフォーマットがただでさえプレイ機会が少ないこと、そして神挑戦者決定戦トライアルがWERからWELに変わりByeが付与できなくなったことで廃止されたことなどから、参加を決意しました(金曜27時くらい←すまん……)

さて、そうと決まればデッキを用意しなくてはなりません。
しかし参加することを決めたのはほぼ前日。直近のデッキリストはおろかエターナル・ウィーク・エンドのリストも結果も知らない始末
現状のメタゲームの把握すらしていません。

しかし『ゼンディカーの夜明け』で明確に強化されたデッキはないだろうということで記憶にある前環境を元にデッキを決めることにしました。

候補①:【4CWalkers】

《死儀礼のシャーマン》をマナベースからフィニッシャーまで使いまわし、《レンと六番》《王冠泥棒、オーコ》でそれを強力にプッシュすることを軸としたフェアデッキの王です。
環境の全てのデッキに対応するカードを用意することができる点が最も優秀な点ですが、一方全てのデッキに対応するためにカードを散らしているため、ただでさえフェアデッキではやや不安定だった既存の【墓荒らし】よりもさらに安定感を失いました。
マナベースから考えると採用されるカードから「青、緑」→「赤、黒」→「2マナ目に不足している色」が必要という狂ったマナベースで《露天鉱床》《不毛の大地》を採用している安定感の無さ。
《レンと六番》《王冠泥棒、オーコ》の2つのプレインズウォーカーは強く、これを使いたい気持ちはあるものの《死儀礼のシャーマン》への依存度が高すぎて断念しました。

あと参加者70人いたら20人がこれでもおかしくないので、わざわざミラーマッチしにいくよりこれに勝つ構築を用意したほうが良いと思いました。

候補②:【RUGWalkers】

なら黒を抜いて《レンと六番》《王冠泥棒、オーコ》を両立してはどうでしょうか。
《死儀礼のシャーマン》がいないのに、2ターン目に赤緑を用意するには
①《島》から置けない(《露天鉱床》《不毛の大地》は相手と付き合える可能性があるため考慮しない)
②手札の2枚のデュアルランドが《Volcanic Island》《Tropical Island》
③②のどちらかとフェッチランド
などの条件が必要です。

また《突然の衰微》《暗殺者の戦利品》のどちらも採用できないため、こちらからは相手の《レンと六番》には触れないのに相手からは《レンと六番》に対処してくるという点がネックです。
フェアデッキ同型対決において重要なのは「噛み合い」と「リソース量」の2つです。
《レンと六番》は土地というリソースを維持しながら、大マイナス能力にて土地という後半になればなるほど弱くなるカードを強力なリソースに変換することが可能で焦点はここになることが多いです。

候補③【ジェスカイアルカニスト】

既存のデッキにおいては《剣を鍬に》の量を増やすことで安定して【墓荒らし】に有利になっていました。
しかし【墓荒らし】が【4CWalkers】へ変化したことで《レンと六番》に触れるカードが基本のリストにない点が厳しすぎました。
また《レンと六番》を落とすためのクリーチャーも少なく、《戦慄衆の秘儀術師》に至ってはパワーが1なので落とすことが出来ません。

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きみねぇ……

フェアデッキはどうもダメそうです。
であればコンボでしょう。

候補④:【逆説】

《逆説的な結果》からのドローを連鎖させてゲームを進行するチェインコンボですが、相手の対策カードに対する対策カードを引くためのカードが《逆説的な結果》である点がネックです。
《逆説的な結果》というカードの対策をしてくるのに、それに対するカードを《逆説的な結果》で引くというこの矛盾を乗り越えられませんでした。
上振れ期待なら最高ですが、普段から《Ancestral Recall》で土地を3枚引いている自分にこれがプレイできるのでしょうか?
何度試してもライブラリーに残る土地を固め引きして止まる経験を繰り返し、自分に才能がないことを認めることにしました。

候補⑤:【ジェスカイブリーチ】

コンボはコンボでもよりコントロールな動きを取るこのデッキはどうでしょう。
はい、前回【ドレッジ】や【ブリーチ】がいたこともあり、墓地対策を多く取られる可能性が高まっていたことから使いたいデッキではありましたが、諦めました

★じゃあどうするの……?

実は僕には困ったときに頼れるデッキがあります。そう【ジェスカイ】です。
困ったときは【ジェスカイ】に限ります。
また、今回に関してはやはり事前準備不足を感じており、どちらかと言えば新しいカードをしっかり試してみようということにフォーカスすることにしました。

■デッキリスト

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[土地]
2《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2《霧深い雨林/Misty Rainforest》
2《汚染された三角州/Polluted Delta》
1《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
3《Tundra》
4《Volcanic Island》
1《島/Island》
1《神秘の聖域/Mystic Sanctuary》

[アーティファクト]
1《Black Lotus》
1《Mox Pearl》
1《Mox Sapphire》
1《Mox Ruby》

[クリーチャー]
3《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》
2《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》
2《海門の嵐呼び/Sea Gate Stormcaller》
1《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
1《僧院の導師/Monastery Mentor》

[プレインズウォーカー]
1《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
2《ダク・フェイデン/Dack Fayden》

[スペル]
1《Time Walk》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
3《紅蓮破/Pyroblast》
1《精神的つまづき/Mental Misstep》
1《狼狽の嵐/Flusterstorm》
1《目くらまし/Daze》
1《否定の力/Force of Negation》
4《意志の力/Force of Will》
1《Ancestral Recall》
1《渦まく知識/Brainstorm》
1《思案/Ponder》
1《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
4《定業/Preordain》
1《噴出/Gush》
1《宝船の巡航/Treasure Cruise》
1《時を越えた探索/Dig Through Time》
1《商人の巻物/Merchant Scroll》

[サイドボード]
3《破壊放題/Shattering Spree》
2《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》
1《紅蓮破/Pyroblast》
1《石のような静寂/Stony Silence》
2《封じ込める僧侶/Containment Priest》
1《真髄の針/Pithing Needle》
1《The Tabernacle at Pendrell Vale》
4《外科的摘出/Surgical Extraction》

既存のリストとの差異についてのみ述べます。
既存のリストについては過去に何度も同じことを書いていますので、そちらをご参照ください。

①《海門の嵐呼び/Sea Gate Stormcaller》の採用

既存のリストは《戦慄衆の秘儀術師》と《瞬唱の魔道士》で合計5枚程度を採用することが多くありました。
しかし《死儀礼のシャーマン》の隆盛によって墓地を睨まれる機会が増えたことから、手札から唱えた段階でリソースに変換することができる《海門の嵐呼び》を自分としてはとても評価していました。

《戦慄衆の秘儀術師》と異なりタイムラグがないこと、《瞬唱の魔道士》と異なり2度目の効果を得る際にマナが必要でないこと、の両面が大きな差異となっています。
同時にサイドボードは既存の《魂標ランタン》からこれを評価して《外科的摘出》へ変更しました。

このデッキにおいてコピーしたいのは《Ancestral Recall》ではありません。
コピーしたいのは《定業》《思案》で、主に《定業》です
なぜならこのカードで行いたいことは手札を整えることであり、リソースを補給することではないからです。
《定業》は占術2の後1ドローとヴィンテージ環境における最弱のキャントリップドローソースですが、2回連続で効果を得られる際には最も使いやすいことを評価しています。
《思案》《渦まく知識》を2回連続で唱えるよりも不要牌を必ずボトムに送れる《定業》の強さを改めて評価したいと思います。

②《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》の採用

何度も繰り返し述べていた《レンと六番》対策の一環です。
通常は《Tundra》2枚とするリストが多いですが、今回は3枚としています。
このカードがバレていない段階では《不毛の大地》などの土地破壊カードによっても《Tundra》は狙われにくいです。
【4CWalkers】からすれば《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》や《剣を鍬に》よりも《紅蓮破》や《ダク・フェイデン》のほうが勝敗に直結しやすいため、《Volcanic Island》を狙うのは道理と言えます。

《スカイクレイブの亡霊》は追放したパーマネントを返さないという点が優れています。
このためだけに《Tundra》の3枚目を用意したようなものなので、ぜひ活躍してもらいたいですね。

また、同様の効果を得るだけであれば《議会の採決》でも構わないわけですが、これはクロックにも壁にもなるというフェアデッキ相手には重要な点の1つを評価した結果です。


③上記枠の捻出をどこから行ったのか

《海門の嵐呼び》は《ダク・フェイデン》と《稲妻》から捻出しています。
《スカイクレイブの亡霊》は《稲妻》とアーティファクト対策もしくは同型対策から捻出しています。
今回は《稲妻》を活かす構築としないこととを基本理念に組んでいるため、軽い単体除去には不安がありますがそれ以上に万能な除去枠としての《スカイクレイブの亡霊》を評価しました。


■マッチレビュー

・1回戦

kfcさん:カセルオース ××
《引き裂かれし永劫、エムラクール》がフィニッシャーで、これに触れない以上は出させないのが一番の対策です。
頑張ってカウンターを引いて物量差で押すのが基本プランです。

1ゲーム目
《ギタクシア派の調査》で相手の手札を覗いたところ、こちらのカードときれいに交換できる噛み合いの悪さで絶望感が高かったのですが案の定《大いなる創造者、カーン》+《液鋼の塗膜》で土地が伸びず、《稲妻》のないこのリストでは触りきれるカードではなかったため最終的には《ドルイドの誓い》から《引き裂かれし永劫、エムラクール》まで並び、《マイコシンスの格子》を唱えられたところで投了。
《引き裂かれし永劫、エムラクール》以外のフィニッシャーがあるのかを確認したくて続けてましたが、《引き裂かれし永劫、エムラクール》だったら意味なかったですね。

2ゲーム目
《Ancestral Recall》構えてターンを返したところ、後手2ターン目に相手から《ギタクシア派の調査》。
《Ancestral Recall》だけかーと言われ、唱えられたのはなんと……

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!?

僕「《Ancestral Recall》唱えたいですが?」

「《精神的つまづき》」

僕「15ペイ《引き裂かれし永劫、エムラクール》ですかぁ~~~~~~!!!???」

「いえ、《大いなる創造者、カーン》から《マイコシンスの格子》です」

負け!《Ancestral Recall》構えず《真髄の針》にしておくべきだったかもしれませんが、どの道《精神的つまづき》されているので勝ててませんでした。

また1回戦負けスタートか~~~~~!!!!

・2回戦

さとーさん:4Cオムナス 〇〇
《アーカムの天測儀》をプレイされ思わず「相棒ヨーリオン公開されていますか?」と確認しましたが、この段階で青白ベースの重コントロール(レガシーの【Snowko】のようなデッキ)を想像しました。
よって、クリーチャーを展開することで相手に除去を強要させつつ《ダク・フェイデン》のプラス能力をまわして探査スペルまで使いながらリソース差をつけることを目標としました。

1ゲーム目
土地3枚、MOX2種類、《目くらまし》《僧院の導師》という返されたら負けキープをしたところ、2ターン目《僧院の導師》が通り、返しの《流刑への道》を《目くらまし》。
その後は《定業》からモンクが蹂躙しました。

2ゲーム目
《覆いを割く者、ナーセット》と《ダク・フェイデン》に《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》と《海門の嵐呼び》も加わり《ダク・フェイデン》のプラスを相手に打ち続けて心を折りました。
道中《瞬唱の魔道士》から《天秤》されると負けうると思いましたが、ゲーム終了後に話していたところ《瞬唱の魔道士》は入ってなかったとのこと。

・3回戦

じんしんさん:かなすれ! ×〇〇

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あああああああああああああ!!!!!!!!!

相手のデッキが回らないかカウンター100枚でキープできることを祈るのが基本のゲームプランです。

1ゲーム目
《Black Lotus》+《Tropical Island》を見て《予想外の結果》を覚悟しましたが出てきたのは《王冠泥棒、オーコ》。
いや、それもそれでキツいですが……。
《ドルイドの誓い》から《魅力的な執政官》→《引き裂かれし永劫、エムラクール》と決まり負け。

2ゲーム目
《すべてを護るもの、母聖樹》から入られたものの、《Ancestral Recall》を要所で通して《実物提示教育》で出された《全知》を《紅蓮破》で割って勝ちました。

3ゲーム目
《古えの墳墓》混みで唱えられた《王冠泥棒、オーコ》に対し《目くらまし》したり、《夢を引き裂く者、アショク》がある状況下でフェッチしたり、ガバにガバを重ねストーム4くらいになりましたが物量の暴力で勝ちました。

フリプ込みでも雀の涙しかない勝利(勝率10%未満)でしたが、これできっと11%にはなったでしょう。

・4回戦

Praeさん:Doomsday ××
2枚目の《Underground Sea》を見て【Doomsday】決め打ちとしました。
ライブラリーを5枚組みこむタイミングの手札の枚数から検討していますが、基本は通してなんとかします。

1ゲーム目
《ネクロポーテンス》から6枚増やされて負けました。
《ネクロポーテンス》は極めて触りにくい呪文なので勘弁してほしいですね。

2ゲーム目
ほぼ同様の動きで続けて負けました。
ターンドロー+《噴出》+ターンドローで合計4枚土地を引いて泣きました。
これから僕は《Ancestral Recall》で土地を引いても文句は言いません……。

・5回戦

ギレンさん:赤ストンピィ 〇〇
《裏切り者の都》を見て【エルドラージ】か【ゴンザレスストンピィ】のどちらかを見ました。
《金属モックス》を唱えられた段階で【ゴンザレスストンピィ(赤ストンピィ)】が確定しました。
基本路線は《Mox Sapphire》と《Mox Pearl》と《島》(一時的には《Black Lotus》も)を気合いで引いて色マナを確保してクリーチャーを除去しきり、プレインズウォーカーをカウンターするのが基本の目標です。

1ゲーム目
1ターン目に《裏切り者の都》+《金属モックス》から《血染めの月》で手札のフェッチから《島》を持ってこなかったことを後悔しました。
《戦慄衆の秘儀術師》で盤面耐えつつ、手札で腐っていた《剣を鍬に》を《Black Lotus》トップから3枚唱えて更地にしたところに《僧院の導師》を追加して勝ち。

2ゲーム目
《戦慄衆の秘儀術師》でリソースゲームに持ち込みました。

・6回戦

みゃおさん:BGデプス 〇×-
《剣を鍬に》を構えながら《僧院の導師》で押しつぶすのが基本プランです。

1ゲーム目
《ダク・フェイデン》でルーティングしながら《戦慄衆の秘儀術師》でリソース勝負に持ち込んで、《海門の嵐呼び》から《Time Walk》を2回したらライフがなくなりました。

2ゲーム目
《ヴァラクートの探検》と《Fastbond》で大量のアドバンテージを稼がれ、《演劇の舞台》を指定していた《真髄の針》を《突然の衰微》されてゲームセット。

3ゲーム目
《外科的摘出》で《暗黒の深部》を抜けたため、時間があれば勝てそうでしたが残念ながら時間切れ。

・7回戦

HiSunさん:RUGWalkers 〇〇
ドレッジの印象が強かったですが、ダブマリでそんなことを言っていられなかったので対フェアならまぁまぁやれそうだけど、ドレッジは《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》で頑張る!みたいなハンドをキープしました。
結果置かれた土地から【4CWalkers】を想定していましたが、《死儀礼のシャーマン》が全く見えなかったので【RUGWalkers】としてゲームプランを組みました。
対フェアは何をしようともリソース勝負に持ち込むことです。
それ以外は何をしても対処されますし、何をされても対処できます※《レンと六番》を除く

1ゲーム目
《タルモゴイフ》を《剣を鍬に》しながら2点クロックを刻み、《僧院の導師》が出たところで投了(だった気がする)。

2ゲーム目
お互い《ダク・フェイデン》を並べあう展開だったが、お互いに《紅蓮破》で落としあって《僧院の導師》からモンクトークン2体を展開。
《僧院の導師》に《レンと六番》の最後の忠誠度をマイナスして落とせた段階でかなり勝ちを確信したが、次ターンにまた《レンと六番》からモンクトークンを1体に減らされたものの、盤面にクリーチャーを並べて対処不能に追い込んで勝ち。

きみドレッジだったでしょ!!!!!!!!!!!!!
一番最初の土地が《Bazaar of Baghdad》じゃなくてびっくりだよ!!!!!!


結果4-2-1でした。

前日に参加表明してもオートでデッキまわせるのって良いなぁと思いました(じんしんさんとのガバストームは見るな)。

また次回もお願いします。まる。

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