【4CWalkers】忘備録
3月末に予定されていた「ヴィンテージ神挑戦者決定戦」がコロナの影響で延期となり、用意したデッキを使うことがおそらくないだろうことと、これからイコリア環境がはじまり、またデッキの構成が変わるであろうことからそれまでに行ったことをつらつらと書き連ねる記事となっています。
1:サンプルデッキリスト
詳細はこちら→https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/278066/show/
《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》と《レンと六番/Wrenn and Six》による安定したマナ供給からパワーカード(《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》など)を展開し、相手が勝てない盤面まで追い込むティムールカラーにタッチ黒したコントロールデッキです。
2:これを選ぶ理由
メインから《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》と《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》の2枚があることで、環境にいるデッキのほぼ全てと互角に戦えるフェアデッキという点が人気に火をつけました。
理由はいくつかありますが、
・《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》と《活性の力/Force of Vigor》、《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》によって、逆説デッキに対しメインからいい勝負
・《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》と《レンと六番/Wrenn and Six》による土地ハメ、《The Tabernacle at Pendrell Vale》と《ボジューカの沼/Bojuka Bog》によってドレッジ相手にも不利になりにくい
・フェアの王道を突き進んでいたジェスカイアルカニストに対して《レンと六番/Wrenn and Six》が鬼のように強く、墓荒らしに対しては《紅蓮破/Pyroblast》によって盤面をイーブンに持っていきやすい
・対ピッチヴァインがイージーウィン
・対MUDにもアーティファクトに触れるカードが多く、戦いやすい
と、フェアデッキの立ち位置としてはほぼ理想的で、問題があるとすれば《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》か《レンと六番/Wrenn and Six》がないと、色マナの供給が難しくドロー・手札と場の色マナがちぐはぐになりがちな点です。
サイド後はサイドカードに合わせて色マナを用意する動きが取れるので多少改善されますが、メインは絶望的に噛み合いゲーになりがちです。
また、対策カードを1枚のカードパワーでなんとかしている側面が強く、その対策カードを対策されてしまうと困難に陥りがちなため、ジェスカイアルカニスト以上に先回りするプレイを要求されます。
3:プレイ概要
①《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》か《レンと六番/Wrenn and Six》でキープします
②相手が逆説の場合は《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》、それ以外の場合は3マナ以上のパーマネントを通します
③②で展開したパーマネントを固執せずに守りつつ、二の矢三の矢を展開します
④相手がげんなりした顔になります
⑤楽しい!
⑥勝ちます。サイドボードも同様です
4:総括
プレイも簡単(引きゲー、噛み合いゲーになるため)なので、ヴィンテージ入りたての方にもオススメ!
特にオススメできるポイントは《Black Lotus》がなくても戦えること!
そして何よりもヴィンテージだから使える(レガシーで禁止された)パワーカードを連打できること!です!
5:調整録
テーロス発売前、墓荒らしとジェスカイアルカニストに限界を感じつつあったため、逆説デッキやTPS、果てはDoomsdayまで候補に挙げてデッキを組んでいました。
しかし、僕は根本的にマジックが下手なので、ゲームを引き延ばしていればいずれ勝てるフェアデッキと異なり、いつ仕掛けるか、どうマリガンするかなど、複数のマジック的技術を要するコンボデッキは特にヴィンテージでは経験値の薄さも相まってプレイするのが苦手です。
ただ、墓荒らしとジェスカイアルカニストに限界を感じていた僕はそのままそれらのデッキに戻ること以外の選択肢を検討しはじめていました。
注目したのは《レンと六番/Wrenn and Six》で、ちょうど夏頃タッチ赤の墓荒らしが一瞬ブームになったことを思い出したのが契機でした。
当時はカードプールになかった《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》によって黒に固執する必要がなくなったことを受けて、ティムールベースでマナベースを組みつつ《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》のための最低限の黒マナを採用した形を模索しはじめます。
参照→https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/273428/show/
《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》は《紅蓮破/Pyroblast》以外にはほぼ除去されない(《突然の衰微/Abrupt Decay》と《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》?《夏の帳/Veil of Summer》ってカード知ってる?)ため、当初は《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》をピラミッドの頂上に置いてそれに向けて構築をしていましたが、重要なのはそれまでに繋ぐ役割の《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》や《ダク・フェイデン/Dack Fayden》《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》だと気づきました。
相手の手を止めつつ、《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》への対応カードをこれらに消費させなくては《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》と言えど活躍できません。
活躍の土壌をしっかり作り上げることにフォーカスしたため、《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》が2枚から1枚へ。同時にその枠を「テーロス環魂記」で登場した《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrath》に分けることで、途中耐えることと終盤のフィニッシャーを用意するなど、《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》をポン置きしたい(除去されるかもしれないから)デッキよりも、戦うポイントを前のターンに設定しました。
これによって、ポン置きオーコデッキに対して道中で使う対応カードの枚数の差から、有利を作りやすくなったことで、《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》のフィニッシャーとしてのパワーもアップ。
序盤を支える《レンと六番/Wrenn and Six》も3枚と2枚のリストがありますが、3枚にしてやり取りするタイミングを増やすよりも、中盤から終盤に繋げてもらうカードとしての役割を大きくし2枚に留めることとしました。
よって、相手に対処することが前提の《稲妻/Lightning Bolt》は枚数を減らし、均等4色からティムールベースタッチ黒へマナベースも変更。
《露天鉱床/Strip Mine》《不毛の大地/Wasteland》とより争点を序盤に持ってくることが可能になりました。
《僧院の導師/Monastery Mentor》と異なり、不利な盤面でも相手の場に《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》がいなければ《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》から動き直せるのも《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》の強みです。
構築思想が徐々に変わり、メインに散らしたカードも見直ししていきます。
《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrath》の必要性の有無や、その他にも相手の《レンと六番/Wrenn and Six》に対するカードの用意など、詰めたいところはまだありました。
2月の中旬よりこのデッキの構築と戦略を練りはじめ、2月24日には晴れる屋秋葉原店にて3-1したことで本格的に調整を開始し、3月22日には晴れる屋高田馬場TCにてベスト4と、戦略へハメるための大枠としてのプレイ方針にも慣れていきましたが、残念ながらコロナによって目的としていた大会が延期したためお目見えすることはありませんでした。残念です。
イコリアでまた少し環境が変わりそうで、今までと同じリストでは勝てないだろうと思ったため、3月末時点までの考えを置いておきます。
ぜひ発展させてください。
よろしくお願いします。まる。