黄金の時間

「黄金の時間」と呼んでいる時間があります。一日に一度、日が沈むちょっと前の時間に少しだけ経験できる時間のことです。

「黄金の時間」になると、研究室から見える建物の色がオレンジ色になります。その時間になると、じわーーっと、明るくて、強くて、暖かい色の光が建物を照らします。

「黄金の時間」はすごく短いです。色が変わっていく様子が目で見ていても分かるくらい、じわーっと明るくなりオレンジ色に。そして、すーっとすみれ色に、灰色に、そして暗くなっていきます。そのとき私は、地球が動いているのだということ、大地にわたしが確かにいるんだっていうスケールの大きさを感じます。


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