雑誌のライターと書籍のライターはここが違う
久しぶりにnote更新。
確定申告終わりました。
雑誌のライターから書籍のライターに転職(?)して活動しはじめて、2年が経ちました。この2年間で10冊ほど担当させていただきました。今年はもうすぐ発売になる書籍が6冊、執筆中や取材中のものが9冊進行中です。
2015年は撮影のある雑誌の仕事を全てお断りさせていただいたし(インタビューだけお受けしました)、コンサルティングの仕事もおいとまさせていただいたし、講演も以前ほど多くなく、書く仕事だけでなんとか生計を立てたいと思って臨んだ一年だったので、確定申告の数字を見てちょっとほっとしています。
まだまだ新人だけれど、ほんの少しだけ、こちらの世界が見えてきて、改めて思うのは、「やっぱ、同じ紙媒体でも雑誌と書籍のライターは全然違う」ということ。
ちょっとここにまとめておこうと思います。
1)雑誌→発売日が明確 書籍→発売日が曖昧
雑誌の場合、月刊がほとんどなので、仕事が発注された時点で既に発売日が決まっていてそれが延びることはありません。過去、1度だけ震災で被災した石巻工場からの紙が手に入らなかったときに発売延期になったムックがあっただけで、基本、発売日に本が出ます。
書籍の場合、仕事をいただくときに聞く発売日は目安程度。取材できる回数、原稿の出来不出来によっても、発売日はずれるし、著者さんのスケジュールによっても発売日はずれることがあります。後ろに倒れるときもあるし、半年前倒しになった企画もありました。長い目線で追いかけているテーマもあって、発売が数年後という取材もいまから進んでいます。
2)雑誌→1日で書く 書籍→数日じゃ書けない
雑誌の場合、10ページ程度であれば長くても4〜5時間、100ページ程度のムックでも3〜4日で書いちゃうので、100メートル走を100本ノックみたいな感覚の筋肉の使い方をします。企画も、同時進行で最低20〜30本は走っています。
書籍の場合、文字数が少ない本でも4万字程度。普通のビジネス書などは8〜12万字程度あるので、どうやっても数日では書けない。気合を入れて一気に書くというよりは、コンディションを整えてじっくり書くという、10000メートル走のような書き方をすることになります(まだ慣れない)。
3)雑誌→直接会う関係者が多い 書籍→直接会う関係者が少ない
雑誌の場合、とくに私がやっていたような美容ページは、ムック1冊で60人〜100人くらいの方にお願いするので、イキオイ、打ち合わせも1冊につき30〜40回は軽く超えます。とにかく関係者が多い。編集さんに関しても、担当編集さんはいるのだけれど、ファッションページをやる編集さんのレイアウトや読みものページのトレンドなども知っておく必要があったりして、編集部全体とうっすらお付き合いが生まれます。
書籍の場合、直接お会いするのは、編集さんと著者さんくらい。同じ版元さんでも、その担当編集さん以外にはお目にかからないことも多い。
4)雑誌→原稿料は固定 書籍→印税は値段と部数次第
雑誌の場合、ページ単価が決まっていたり、ムックでは事前に1冊いくらと提示されたりして、いずれにしても、売れても売れなくても、その雑誌の価格がいくらであっても、原稿料はフィックスしています。
書籍の場合、(印税契約だとすると)、書籍の値段によって原稿料が変わり、重版がかかるとその都度振り込みをされるので、最後までギャラが流動的。
このあたりが大きな違いかな・・・。あともうひとつ、大きな違いがあるんですが、それはまた書きまーす。
[本日のさとゆみ]
・著者さんとミーティング
・編集さんとキックオフミーティング
・著者さんの過去の書籍3冊読了
・書籍執筆、3時間
・お昼寝、2時間