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本を出したいと思ったら、どんな企画書を書けばいいのか

最近、立て続けに「本を出したいのだけれども……」と、相談されました。お一人は企画書がすでに出来上がっていて、お一人は構想だけがある状態でした。

私は、これまで22冊、書籍の企画を持ち込んでいて、20冊出版にいたっています。そのほとんどは、友人の著者さん(ほとんどが初著書)の企画です。なので、企画書はいっぱい書いてきました。(#ウルサス本の飯髙さんの書籍も、企画持ち込みさせていただきました)

我流かなあとも思うのですが、相談をされたときにお答えした内容を、ここに書いておいたら、ひょっとしたら誰かの役にたつかなあと思ったので、貼っておきます。

これは、実際に私が自著を書くときに提出した企画書です。企画書を出してから、紆余曲折しながら、最終的にはだいぶ違う形になっていくのですが(タイトルは1文字だけ変わりました)、こんなことを書きました。

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1)タイトル案 →これはあくまでも案で大丈夫です。

2)プロフィール →プロフィールとは「選ばれる理由」。ただ経歴を書くのではなく、「なぜ自分がこのことを書く資格があるのか」と「自分がこのことを書くにふさわしい著者である」ことを書く。プロフィールは、出したい本のテーマによって変える。

3)企画の要点→今回の本の骨子を100ワード程度にまとめる。この本を読み終わった読者は何を得ることができるのかを明確に。

4)想定読者→この本を(タダなら読んでくれる人ではなく)1500円払って買ってくれる人はどんな人か。

5)判型→普通の書籍はだいたい四六判と言われるサイズです。カラー本イメージなのか、白黒本イメージなのかなど。1Cというのはモノクロ本。4Cはフルカラー。

6)類書→過去に出ている類書を調べて書く。

7)ベンチーマーク書籍→類書とは別に、別ジャンルでこんな書き方をしている本があるのだけれど、それをこの分野に応用できないか、みたいにベンチマークできる本。

8)書籍が発売になった場合、どれくらい販促に協力できるか。

9)実際の書籍の構成案。章立ては何章でもいい。

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ポイントは、この構成案を見ると、「この本に何が書かれる予定なのか」「これを読めば読者は何が知れるのか」がはっきりわかること。なので、「〜について」とかではなく、結論を書くのがいいです。

私たちは、この結論部分を「格言」にすることを意識していて、この道のプロであるからこそ知っていること。この道のプロだからこそ正せる間違い、などをここに書くように指導されます。(これは実際の書籍になったときの10をみてもらえば、よりわかりやすいかも)

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「素人はAだと思っているけれど、プロから見るとB」とか、「素人はAはダメだと思っているけれど、プロから見るとAが正しい」とか、そういう言葉が、ここにずらっと並ぶとよい。

10)実際に書籍になったときの目次。実際には取材したり、書いたりしているうちに、9)の言葉がどんどんブラッシュアップされていきます。 


なーんてことを、相談してくださった方にお送りしました。


実際には、企画を持ち込んだ先の編集さんが、それぞれの版元(出版社)さんにあうように企画書を書き換えてくださいますし、その後、取材をしはじめたら、どんどん企画書を破って、新しい発見のもとに構成を作り直すわけですが(このとき、企画書どおり本が進むようなら多分つまらないものになります)、

最初の段階で、こんな本を作りたいという企画書を作ることは、自分が何のために本を書きたいか、の確認にもなるし、企画書書いているうちに「あれ、本じゃなくてもいいのか」ってなるかもしれないです。

何かお役に立ちましたらー。


【追記 2022年、新しくライティングゼミを始めます】

詳しくはこちら

https://satoyumi.hp.peraichi.com/writing


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