自作キーボード 星見薄荷・小粒ビルドガイド
まずはじめに
この度は、星見薄荷・小粒をご購入いただきありがとうございます!
本キーボードの設計者のさとゆと申します。
ここでは組立て及び設定について、順を追って説明していきます。
ご不明な点がありましたらBOOTHのメッセージ機能や、X(@satoyu)からお問い合わせください。
本キーボードについて
本キーボードは1Uを30キー、2Uを2キーの32キー(ほぼ)オルソリニア配列のキーボードです。
コントローラーにSeeedStudioのXIAO nRF52840(XIAO BLE)、ファームウェアにZMKを採用し、BLEでの接続に対しています。
組み立て前の確認
キットが到着いたしましたら、下記の表と併せて内容物の確認をお願いいたします。
ボトムケース(クリア) 1個
カバー(黒塗装) 1個
本体基板 1枚
スイッチプレート 1枚
M3ナット 5個(予備1個含む )
M3六角穴付き皿ねじ 5個(予備1個含む )
脚ゴム 5個(予備1個含む )
グロメット 5個(予備1個含む )
内容物に不足がある場合、BOOTHのメッセージ機能にてお知らせ下さい。
ご自身で用意頂く部品
キット組立てには同梱されている以外に以下の物が必要になります。
お手数をおかけ致しますが、ご自身にてご準備いただきますようお願い致します。
SeeedStudio XIAO nRF52840 (XIAO BLE) 1個
402030LiPoバッテリー(コネクター無し) 1個
Choc互換スイッチ用ソケット 32個
Choc V1もしくはV2互換キースイッチ 32個
Choc V1もしくはMX互換キーキャップ(1U) 30個
Choc V1もしくはMX互換キーキャップ(1~2U)※ 2個
通信用USB Type Cケーブル 1本
※親指部分のキーは2U幅まで対応しています、お好みでご選択ください。
組立てに使用する工具
はんだごて
はんだ
こて台
ピンセット
カプトンテープ(マスキングテープでも可)
六角レンチ(対角2mm)
組立て~ファームウェア書き込み~
まず、SeeedStudio XIAO nRF52840(以下XIAO BLE)にファームウェアを書き込みXIAO BLEがきちんと動作するか確認します。
上記のファイルをダウンロードして、任意の場所に保存します。
XIAO BLEをUSBケーブルでPCに接続し、USB端子脇のリセットボタンを2回押します。
SEEED_XIAOがマウントされるので、ダウンロードしておいたファームウェアをコピーします。
コピー後、USB端子脇のLEDが緑→黄色と点灯すればファームウェアの書き込みは成功です。
USBケーブルをXIAO BLEから外し、静電気等に注意して半田付けまで保管します。
組立て~半田付け~
本体基板には半田付けの難しいダイオードやスイッチ等の部品があらかじめ半田付けされています。
半田付けが必要な部品は本体基板とChoc互換スイッチ用ソケット、XIAO BLE、LiPoバッテリーの3点となります。
Choc互換スイッチ用ソケットの半田付け
基板裏のソケット型のプリントがされている箇所にソケットを半田付けします。
準備として2つのパッドの片側に予備はんだを施した後、ソケットを穴に挿入し、予備はんだを施した側を半田付けした後、反対側も半田付けします。
XIAO BLEの半田付け
XIAO BLEを基板中央上部のパッドに置き、XIAO BLEに付属してきたピンヘッダを刺して位置決めをします。
その状態で動かないようにカプトンテープもしくはマスキングテープで動かないように仮止めします。
ピンヘッダを取り外しXIAO BLEのフチにあるパッド14箇所を半田付けします。
パッドの半田付けができたら仮止めに使ったテープを剥がして本体基板を裏返し、XIAO BLE裏の6箇所を半田付けします。
バッテリー駆動時に電源が入らない等の不具合に繋がりやすいので、裏側の6箇所ははんだがXIAO BLE裏側のパッドに触れる様しっかりと流してください。
以上で半田付けは終了です、お疲れさまでした。
LiPoバッテリーの半田付け
バッテリーから出ている+-のリード線を本体基板に半田付けします。
半田付け前に、本体基板上のスイッチをオフにして下さい。
また、半田付け中にバッテリーの配線がショートしないよう、先端を絶縁する等注意して作業してください。
リード線のー側から本体基板のスルーホールに通して半田を流し込みます。+側のスルーホール脇に”+”の印がありますので、目印としてください。
リード線は基板表裏のどちらから通しても問題ありませんが、リード線の直径が1mm以下でしたら表側(ロゴ側)から通して組立て後に見えなくすることも出来ます。
半田付けが出来たら、リード線を差し込んだ側の反対側から延びた分のリード線を切り取ます。
XAIO BLEのとなりにある電源スイッチをON側(XIAO BLE側)に動かして、XIAO BLE上のLEDが点灯することを確認してください。
バッテリー残量によって緑→黄色→赤で点灯した後にBluetoothの接続状況(青:接続、黄色:接続待ち、赤:切断)に点灯します。
確認したら電源スイッチを一旦OFFにして電源を切って下さい。
組立て~部品の組付け~
半田付けが終わったら各部品を組み付けていきます。
組立てで必要な部品は本体基板(半田付け済)と付属のグロメット、脚ゴム、M3ナット、M3六角穴付き皿ねじ、トップカバー、スイッチプレートChoc V1もしくはV2互換キースイッチ(以下キースイッチ)です。
LiPoバッテリーの固定
カプトンテープ、もしくはマスキングテープを使用してLiPoバッテリーを本体基板の切り欠き部分に固定します。
基板上のRESET端子はリセットボタンとしても動作しますが、XIAO BLE本体のリセットボタンと同様の動作をするので、本ガイドでは使用しません。
グロメットの取付
本体基板四隅の穴に付属のグロメットを取り付けます。写真の様にグロメットを潰して基板の穴に通し、円形になるように形状を整えます。
スイッチプレートへのキースイッチの取付及び本体基板への取付
スイッチプレートの穴にキースイッチを取り付けます。写真赤丸のキースイッチだけ上下が逆なのでご注意下さい。
プレートには片面にロゴが印刷されていますが、裏表の区別はありませんので好きな方を表にして下さい。
スイッチが全て取り付けられたら、スイッチの脚が曲がらないように注意しながら本体基板のソケットにスイッチの脚を差し込んでスイッチプレートと本体基板を結合します。
ボトムケースの組立て
ボトムケース裏側の四隅にある円形のくぼみ部分に付属の脚ゴムを貼り付けます。
ボトムケースの表側を上にし、四隅の溝に画像の様にM3ナットを挿入します。割り箸などを使ってケースに傷をつけないように注意して押し込んでください。
ボトムケースへの本体基板の取付
ボトムケース四隅に生えているボスに本体基板に取り付けたグロメットを刺すように本体基板を取り付けます。
XIAO BLEのUSBポートを、ボトムケースの穴に引っかけるように奥側から先にグロメットを刺して下さい
カバーの取付
カバーを画像の向きでボトムケースにかぶせ、四隅の穴にM3六角穴付き皿ねじを差し込みます。
2.5mmの六角レンチを使用して、ネジを締めてカバーを固定します。
絞めすぎるとカバーが変形したり、割れたりする可能性がありますのでご注意下さい。
キーキャップの取付
最後にそれぞれのキースイッチにキーキャップを取り付けます。
最下行の2キーは1U~2Uまでのサイズに対応しますので、お好みのサイズの物をおつけください。
以上で、本キーボードの組み立ては完了です、おつかれさまでした。
引き続きBluetooth接続やキーマップの設定をお楽しみください。
BLUETOOTH接続
このキーボードは最大5台の親機とBluetooth接続をすることが出来ます。
ここではBluetoothでの接続方法と、接続先の親機の変更方法を説明します。
初回の電源ON時はXIAO BLEのLEDがバッテリー容量を表す色に点灯後、Bluetoothの接続待ち状態を示す黄色で点灯します。
その状態で、親機のBluetooth設定から接続をして下さい。
XIAO BLEのLEDが青く点灯すれば接続成功です。
2台目以降の接続および接続先の選択とクリアについては、デフォルトのキーマップでは画像の通りになっていますので、ご参考としてください。
※LEDの点灯状態については下記をご参照ください。
初期キーマップ
初期状態のキーマップは下の画像の様になっています。
キーマップの設定~ZMK Studio~
このキーボードはキーマップの設定に際してZMK Studioに対応しています。
現時点(Ver0.2.4)ではZMK Studioはコンボキーやマクロには対応していませんので、詳細な設定については後述のキーマップエディターを使用して下さい。
Bluetooth、もしくはUSBにて本キーボードを接続した状態でZMK Studioを起動しキーボードを選択すると、下記の画面が出てきます。
初期キーマップでは親指2キー+Zキーでロックを解除します。
ZMK Studioの詳しい使用方法は公式サイトをご確認下さい。
キーマップの設定~Keymap Editor~
コンボキーやマクロキーを含む詳細なキーマップの設定を行うには、現時点では下リンクのKeymap Editorを使用する必要があります。
使用にはGitHubのアカウントを用意した上、本キーボードのファームウェアのリポジトリをフォークして頂く必要がありますので準備の上ご利用ください。
また、ZMK StudioおよびKeymap Editorの詳しい使用方法につきましては、公開先のウェブサイトをご確認下さい。
各サービスにつきましては、サポート致しかねますのでご了承ください。
その他お知らせしたいこと
ケースデータは下記にて公開していますので、色違いのカバーやボトムケースなどご自身のスタイルに合わせて作ってみて下さい。
長くなりましたが、本ビルドガイドは以上でおしまいです。
本キーボードが良いキーボードライフの一助となれば幸いです。