サバイバル・ガイドリーダー研修

1週間に渡るガイドリーダー研修が終わりました。

国籍も職歴も世代もばらばらの受講生達が全国から集まる。朝から夕方まで1週間缶詰で宿題、グループワーク、ロールプレイ、プレゼン、実地テストをこなす。もちろん、ディスカッションも授業も全部英語。これだけ一緒にいると自然と結束が強くなります。今日はそんなサバイバル訓練の最終日で、なんとか最後の試験も無事クリアできました(毎回、20-30%の人が脱落していなくなるのだそう)。

日本の添乗研修だと逆に研修料金をとられるものだけど、外資系の旅行会社ではだいたい下見の費用も日当も出るし、トレーニングに出席するときも日当がもらえるのはありがたいです。

最後の実地テストで行った御所にて、梅の花が綺麗に咲いてました。さて、同じシーンをみて、この梅についてどんな物語を語るのか。「松・竹・梅」のことを語るもよし、梅酒や梅干しの作り方を語るもよし、梅が熟す梅雨のこと、日本の四季を語るもよし。それは、それぞれのガイドの個性であって、正解はないのです。

ガイドのお仕事

ガイドライセンスはとったものの、何から始めようという人、資格はとくにもってないけど、旅の仕事に興味あるという人は今がチャンスだと思います。どんどんガイドがたりなくなってきていて、ライセンスなくても、旅行業初めてだという人もたくさん始めています。

むしろ、旅行業出身でないひとの発想が面白いし、普段は着物の着付けの先生とか、農家だとか、料理教室やってるひととか、輸入販売をしている人や、鉄鋼会社やスポーツメーカー退職した人の業界あるあるな裏話とか、そういう、ガイドブックには書いてない話が聞けるほうが絶対にいい。人生の経験すべてが活きてくるのがガイドなんです。

ローカル・フードガイドのこと

わたしはガイドの仕事の請負のほか、いま取り組んでいるのは、フードツアー専門のローカル・フードガイドの専門団体をつくること。料理人だったり、農家だったり、研究者だったり、食育にとりくむ地域のひとだったり、フードスペシャリストが受け入れるプログラムをみんなで作っていけたらなあと思っています。

フリーランスって、会社に所属してないので自由な反面、孤独でもあります。全部自分で決めて、自分で処理して、問題に立ち向かっていかなければなりません。そんなとき、同じような立場で取り組める仲間がほしいな、と思うことはありませんか。どこかの組織に雇われるのでもなく、自分で会社を立ち上げて雇うのでもなく、フラットにゆるやかにつながる組合のようなフリーランス団。それが、自分にとって居心地よく、理想の働き方に違いない、とおもう今日この頃です。

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