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「古代米づくり」についてなど【2024.10.31放送】


石木ダムの不思議

前回お伝えしたイベント「石木ダムの不思議」ですが、
水ジャーナリストの橋本淳司さんが当日傍聴された記事をネットで掲載されているのでご紹介します。

橋本淳司さんは、マスメディアにも多数出演、著書も多数おありで、教科書にも引用されている「水ジャーナリスト」で、ご存知の方も多いかと思いますが、9月7日に川棚町で開催された「かわたなの未来を話そうカフェ」で登壇された際に、我々、ひぜん里山学舎にも興味を持ってくださり、オンラインでいろいろなお話をご教示頂きました。

ヤフーニュースの見出しは「石木ダムの計画の根拠となる複数の数字に疑問」という記事です。ネットで検索するとすぐに出てくると思いますので、興味のある方はご一読ください。
記事の冒頭だけ読み上げます。

 10月14日、佐世保市内(アルカス佐世保)で「石木ダムの不思議」という勉強会が開かれ、佐世保市民など約300人が参加した。講師の宮本博司(ひろし)氏(元国土交通省河川局防災課長)は、長崎県の説明資料を示しながら、ダム計画の根拠となる複数の数字に疑問を投げかけた。

という出だしで、当日の資料を多用して細かいデータなど詳細を丁寧に説明、掲載してくれています。当日参加できなかった方も、橋本さんの記事で詳細がわかると思いますのでぜひご覧ください。
「石木ダム」「橋本淳司」と検索するとトップに出てくると思います。


グリーン農業と地下水

さて、その橋本先生から色々なお話を伺ったり、著書を読ませて頂いて「水」についての勉強をしているところなのですが、
橋本さんが以前紹介されていた熊本の「グリーン農業」という取組が印象的だったのでHPより簡単にご紹介します。

「地下水と土を育む農業」とは地下水の水質や量の保全、地力の増進に寄与するように、土づくりを行いながら減農薬・減化学肥料の取組や堆肥の活用、飼料用米作付、水田湛水等の取組を行う農業のことをいいます。

目的は、
地下水とそれを育む土を未来へ引き継ぐため、農業者等が安心して地下水と土を育む農業に取り組むことができるように、さまざまな施策を講じながら県民一体となって支えることを目的としています。
ということで、興味のある方はこちらもぜひ検索してみてください。
このHP上にPDFの資料が掲載されていて、
そのひとつが「くまもとの地下水のひみつ」というタイトル。
表紙には「熊本のたからである地下水と土のことをもっと知ろう」という記述があります。こちらからも一部抜粋して読みます。

生活用水になるまでの一般的な水の流れは、川の水やダムに溜められた水を使い、そのままでは飲めないので、浄水場で浄化と消毒をする。
熊本県では一部の地域を除いて地下水をくみ上げて、きれいな地下水を使うので、消毒は少なくて済みます。
地下水は海や川の水が蒸発して雲になり、雨となって地上にふり、地下に染み込んでいくことで作られます。熊本県には各地に地下水をたくさん蓄えられる地層があります。このような地層は水が通りやすく、また地層の傾きに沿ってゆっくり流れ、くぼみには水がたまりやすくなっています。
また、自然のフィルターとなり、染み込んでくる雨をゆっくりろ過することで綺麗な地下水になります。さらに地下を流れる間にミネラルが、バランスよく溶け込んでおいしい水になります。
このため、熊本の地下水は消毒も少なく、安全でおいしいのです。
これからもずっとおいしく地下水を飲んで行けるように、地下水の量を増やして質を守ることが大切、そのためにはどうしたらいいのでしょうか。

雨が地下に染み込んで地下水として蓄えられる事をかん養といいます。水田はアスファルトや土の面積などに比べ何倍も水がしみこみます。
地下水の量を増やすためにお米を作る農家は様々な工夫をしています。
お米を作ることはもちろん大切です。しかし、私たちが食べるお米の量が減ってきたので。豚や鶏などの餌になる飼料米を作って水田を増やしています。さらにお米などの作物を作らない時期に、水田に水を張るたん水をしています。


日本で3地域のみに残る古来の赤米

ということで、引用終わりますが、

じつは、僕は毎年お米をつくっていて、今年で4年目だったのですが、
今年は、大村市のかやぜ地区と東彼杵町の千綿地区の休耕田や耕作放棄地を利用して古代米と、ササニシキ、ヒノヒカリを栽培しました。
古代米はみどり、赤、黒の3種類をつくりまして、中でも、みどり米がよくできました。

くまもとと同じく、東彼杵町も地下水、湧水が豊富で過去の大渇水時でも住民は困らなかったとのことですが、先日からお伝えしている工業誘致の件に関しても、地下水を汚染することのない、環境配慮型の企業さんが来てくれることを願っております。

さて、古代米なんですが、
ここで農林水産省の子ども向けサイトから古代米についての記述をご紹介します。
「古代米とは、昔のイネがもっていたのではないかと考えられる特徴があるイネの品種。日本では、赤米や黒米などが古代米とよばれており、
赤米はネパールでは薬用として、食べられているそうです。
ちなみに、日本で食べられている白米は、もともと赤米から生まれたもの、米を赤くする遺伝子が突然変異でなくなって、白米が生まれたが、
赤米に含まれるタンニンには、しぶみがあるので、白米の方が好まれて主に育てられるようになった、ということです。」

この赤米なんですが、対馬の地元の方はご存知かと思いますが、対馬は赤米が有名でして、日本列島で古来の赤米が残るのは
岡山県総社市(そうじゃし)、鹿児島県南種子町(みなみたねちょう)、長崎県対馬市の三地域だけなんだそうです。

古代米の赤米(あかごめ)をご神体としてあがめる「赤米神事」を唯一受け継ぐのが対馬市厳原町(いずはらまち)豆酘(つつ)地区
主藤さんの親族らでつくる赤米行事保存会のみなさん。
豆酘(つつ)地区は日本の稲作伝来の地とされ、千年以上前から赤米を栽培。「頭仲間(とうなかま)」と呼ばれる住民で神事を続けてきたが、農業離れなどで脱退が相次ぎ、なんとか存続しようと地元の皆さんがご尽力されているところだそうです。


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