高校野球を見て自分の青春時代を思い出し涙するオジサンです。
今年の夏の甲子園大会は、驚きの連続だ。
毎晩「熱闘!甲子園」を見ては目頭を熱くしながら、結果を知り「え?」となる。番組制作側はある程度試合結果を想定しながら取材に向かっているのだと思っていて、なるべく敗退を想定したチームを手厚く取材していると思いながら僕は見るのだが、結果はそのようになってないことが多く感じる。特に大阪桐蔭の完封負けは誰が想像しただろう?
数年ちゃんと高校野球を見ていないうちに分布図が変わったのか。僕の知る強豪校・常連校が勝ち進んでいかない印象がある。
特化した情報があるわけではないので的外れだったら申し訳ない。
千鳥の漫才で有名な智辯和歌山が初戦敗退したことがショックだったのと
大阪桐蔭が勝ち進めなかったことに驚きを隠せない。
共に打ち負けたわけでもなく、剛速球を投げるピッチャーに負けたというのでもなく、相手チームを攻略しきれずに敗退していった印象だった。
僕の中で思っていた番狂わせを挙げてみる。
▼花咲徳栄 1ー2新潟産大付
▼報徳学園 1ー3大 社
▼智辯和歌山4ー5霞ヶ浦
▼大阪桐蔭 0ー3小松大谷
強豪校だから必ず勝つというわけではないのが高校野球の魅力の最たるものなのだが、それでも野球部に力を入れることで、学校のブランディングを図る私立高校はよく聞く話だ。
全国から中学生をスカウトし、寮をはじめ、プロ顔負けの設備を整えている。スカウトされた全国から選ばれし球児は、学内で熾烈なレギュラー争いを勝ち抜いたエリートたちだ。
そんな強豪校がコロっと負ける。高校生の野球なのだからそんなこともあるとは思うが、試合内容を見る限りアンラッキーが原因とは言い切れない。甲子園に出場する学校の強さは以前に比べて拮抗しているのだろうか。
僕が子供の頃(昭和)は、北の高校は弱く、南の高校は強かった。日本海側の高校は弱く、太平洋側の高校が強かった。簡単に言えば、冬に雪が積もる地域の高校は弱いという論理だ。だから田中将大を擁する駒大苫小牧やダルビッシュ有の東北高校の躍進には、時代の潮流を見たような思いだった。
全ての高校球児の中で、甲子園に出場できたこと自体がエリートだとは思うし、それだけの努力を積み上げてきた結果なのだと思う。それを思うと僕はプロ野球よりもMLBよりも高校野球に熱が入る。
ただ「逆転のPL」「怪物松坂」という超高校生級の選手の堂々たる体格と意識の高さ、期待からくる重圧を跳ねのける姿もまた忘れられない。
もしかしたら今の甲子園大会に出てくる選手は松坂や清原クラスのスターが多すぎて拮抗しているのか?
地方大会一回戦で敗退した、スターからほど遠い僕が偉そうに言うのもなんだけど、地方大会一回戦で負けようが、地方大会決勝で負けようが、甲子園の決勝で負けようが、高校3年生にしてみたら高校野球最後の夏。これまでの苦しい練習が脳裏をよぎり号泣する。その涙は初老になった今でも忘れない。