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最近飲んだナチュラルワイン-69

レイモンド・カーヴァーの「足もとに流れる深い川」という短編を読み『自らの身に起きた変化を体感できるのも、変化に影響を受けるのも自分だけなのだ』という真理がしっくり来た今日この頃、1年半付き合った恋人と別れた5分後くらいにその旨を報告してもいない友人から「別れたんだ!飲み行こうぜ!」という連絡が来たし、久しぶりに会った別の友人からは「なんか背縮んだ?」と言われました。猫背でも上を向いて歩こうってことねぇ。。

・ドイツ、ラインヘッセン
・ヴァイングート・ヴァルドルフ(マキシミリアン・デクスハイマー)
・ヴァイス2020/シルヴァーナー 65%、ヴァイスブルグンダー 35% 

冷涼で青みかんのような酸味がチャーミングな一杯。

渋谷の「牡蠣入レ時」で牡蠣と一緒に堪能しました。牡蠣とのペアリングを考慮するなら、もっと硬質的あるいは塩気さえ感じるようなワインの方が良かったでしょう。

しかし「飲みたいものを飲み、食べたいものを食べ、無理やりにでもマッチさせてやる」という生き方をしています。まぁ無理やりということはないんですがね、合うは合うというケースが圧倒的に多い。

そこまでミネラル感の強いワインではないものの、冷涼感がその根底にあって、冷やして美味しいので牡蠣としても悪くは思っていないはず。

なぁ、そうだろ?

焼き牡蠣「そうだね!」

ほらね。

牡蠣チリ「Yes sir!!」

こいつに関しては空返事っぽいな..

・イタリア、シチリア
・ランティエリ
・マルヴァジア・ビアンコ・セッコ2018/マルヴァジア・ディ・リーパリ100%

高齢のためもうワインを造っていないのが本当に残念な生産者。

牡蠣との相性を考えると、ミネラル感に溢れたランティエリで飲み直したくなったのですよ。

レモニーでちょっとカリンっぽささえある酸も本当に愛おしい。火山土壌によるミネラル感をこれでもかというくらいたっぷり味わえるのですが、同時に華やかでもあり、酸味好きにも響く端麗な酸を有しています。

とにかくバランスが良いんですよね。硬質的なワイン・ミネラリーなワインが苦手という人も唸らせる、果実味の妙が、そこにあります。

あんまり知られていなそうだし、なんなら今ある分しか飲めないわけですが、だからこそこうして記録に残さないわけにはいかないでしょう。

・スペイン、セゴビア
・ミクロビオワインズ
・キロメトロ・セロ・エル・オリヘン2018/ヴェルデホ100%

地味に仙台に行ってきました。地味に、というのは結婚式で行って日帰りで帰って来たので..でもめちゃくちゃ良い出会いがありました。

「大學」さんにてミクロビオワインズのオレンジを。アンフォラ仕込み。久しぶりに飲んだ生産者ですが、エネルギッシュですねぇ。元気が有り余ってる感じ。こちらは疲れてるのに遊ぼうよと言って聞かない子供のようで、調子に乗って付き合ってたらいつの間にか終電を逃してしまいそう。

タンニンもあり滋味深い。ハーバルな一面もあって、複雑です。「ナチュールって」「オレンジって」こんなに美味いんだよっていうのを総体的にどん!と示してくれるような一杯。

スペインワインに関してはmehと思うことも多いですが(自分が勉強不足なだけでしょうけど)、このミクロビオワインズを含め、本当に好きな生産者のことは全然忘れ難いっすわ。

キュヴェ名の意味はこんなかんじらしい。

「人類の起源はどこか?」をコンセプトに、「“起源”からゼロキロメートル」と名付けられました。ラベルのデザインは、人類の最初の祖先となる生物が、海から陸へと進化を遂げながら進出していく様子を表しています。

ということで次回の「最近飲んだナチュラルワイン-70」では仙台で飲んだ他のワインも取り上げます〜。

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