
情報処理技術者試験の第二の壁:高度試験の壁
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当時の状況
私はITの会社に就職しました。
今でいうところのSIerと呼ばれる情報処理のシステム構築を得意とする会社です。
開発の上流工程から下流工程まで案件がありました。
新入社員は社内研修などを受けながら業務に慣れていきました。
入社してしばらくすると、ITの会社なので、情報処理技術者試験の応用情報技術者を受ける同期がいました。
私も受けることにしました。
学生時代に合格できる勉強のイメージが湧かなかった応用情報技術者です。
残念ながら、またも落ちてしまいました。
しかし、その受験である出会いがありました。
TAC との出会い
職場に一緒に入社した同期が何名かいました。
同期で応用情報技術者を一緒に受験していました。
通勤電車の中でも参考書を読むなど、自分なりにがんばったつもりでした。
しかし、真面目に勉強しているとみられた、私ともう一人の同期は落ちてしまいました。
なぜ、同期の中でまじめに勉強していた方の二人が落ちたのか?
調べてみると、どうやら合格した同期達にはある共通点が見えてきました。
会社の福利厚生を利用して無料で申し込めるTACの通信講座を利用していたのです。
予想問題が的中したと笑っていました。
とりあえず、私もTACの通信講座を利用することにしました。
情報処理技術者試験におけるTACの良さ
TACの試験講座には、いくつかの良いところがありました。
試験分析が傾向に合っていました。情報処理技術者試験を正しく分析していると思います。
私はTACの解答速報はとりあえず申し込んでいました。今後受けるかもしれない試験の傾向が貯められます。受験時に傾向を見直すと、意外と傾向が変わらないと分かります
傾向を踏まえた過去問の解説や模試。情報処理技術者試験で問われやすい問題について過去問の解説を読むと類似の問題についても解けるようになります。模試は本番で出題されそうな問題が出るので、受験して解説を読む価値があります。高度試験は問題が選択式なので複数出題されます。模試と類似の問題が出題されているとラッキーです。
日本語の読みやすさ。繰り返し解説を読むことになるので、日本語の読みやすさは地味に重要です。
会社の福利厚生で受けることができた。当時所属していた会社には学習教材を無料で取得できる福利厚生がありました。受講修了の証明書などが必要になるので、ボリュームのある講座は大変ですが、手軽に利用できるTACの模試を受験毎に利用していました。もし福利厚生で利用できなかったらTACに出会うこともなかったかも知れません。
高度試験のテクニカルエンジニア(ネットワーク)を受ける
ITに仕事として取り組むようになると、応用情報技術者試験より、高度試験に興味が湧いてきました。
特にネットワークはITの基本で、仕事ですぐに役立つ知識でした。
そこでテクニカルエンジニア(ネットワーク)試験を受けることにしました。
まず、「基本書」を熟読して高度試験用の知識を得ました。
まだIT業界に足を踏み入れたばかりで、ネットワークに関する基本的な知識が足りなかったのです。
ネットで調べると、定評のある「基本書」が見つかりました。
『マスタリングTCP/IP 入門編』(竹下隆史/村山公保/荒井透/苅田幸雄著,オーム社)
基本書を繰り返し読んで流れをつかみました。
次に、TACの通信講座で午後1と午後2を問題演習しました。
基本書を読んだことで午前問題や午後問題の解説を読んで理解できるようになっていました。
下の記事の方法も活用しています。
ところで、情報処理技術者試験の高度試験は「国語の試験」と呼ばれることがあります。
半分正解で半分誤りだと思っています。
正解の部分は、高度試験の文章題は長いので、ちゃんと読めると有利になることは間違いありません。
国語が強い人が有利です。
一方で誤りの部分は、情報処理の業務ではプロジェクト形式で多人数が関わって進むことが多いので、そもそもコミュニケーション力が求められます。
情報処理技術者試験では、必要なコミュニケーション力を、文章の読み書きで測っています。
試験対策に話を戻します。
最後にTACの模試を受験して、間違えた問題の解説を繰り返し読みました。
テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験に合格
上記の試験対策の効果もあり、応用情報技術者を飛ばして、高度試験に合格することができました。
試験を通じてネットワークの知識が得られました。
OSI参照モデルの各層の処理のイメージがつかめるようになりました。
ITは技術の進化がとても速いですが、TCP/IPレベルではあまり変わらず、ずっと知識が役立っています。
テクニカルエンジニア(セキュリティ)試験にも合格
さらにセキュリティにも興味がでてきました。
ネットワークとセキュリティは必要な知識が被ることもあり、学習しやすい面もありました。
今回は「基本書」として結城先生の下記の本を利用しました。
暗号化と復号化に必要な技術がとても分かりやすく読めます。
『暗号技術入門』(結城浩著,SBクリエイティブ社)
さらに、もちろんTACの模試を利用しました。
なお、「基本書」は以降に受験する試験によっては読まなくなりました。
業務の経験があれば、いきなり問題演習に入り、間違えた問題の解説を読むことで試験合格できる場合があります。
また、試験の経験値が蓄積されてきたので、以降の試験ではいきなり模試を受験することもありました。
模試の予想問題が的中すれば合格しやすくもなります。
ネットワークとセキュリティの高度試験に合格できたことで、高度の壁を越えた実感が得られました。
高度試験の合格までの学習のイメージができた感じです。
そして次の壁に当たる
高度試験に合格するようになりましたが、情報処理技術者試験の最後の壁がたちはだかります。
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