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其の四【わたしと落語と】寄席
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寄席にはじめて足を踏み入れたのは確か上野の鈴本演芸場だったと思う。出張で訪れた東京で仕事をすませ、へとへとの身体で寄席にたどり着いた鈴本には癒しの空間が広がっていたのだ出囃子の三味線と太鼓の音、売店ではビールも販売していて落語を観ながら楽しむことができた。ほどよく酔って無責任に笑い、帰りの新幹線もご機嫌で帰路に着くことができた。
地方住みなので、東京に行く用事ができるたびにスケジュールに組み込んだ。出かける方面、あるいはお目当ての噺家さんに合わせて浅草、新宿、池袋へ…。大阪の繁昌亭、名古屋の大須演芸場にも行った。どの寄席も違った雰囲気があり、靴を脱いでくつろいだり、演者さんとの近さに緊張したりした。
たいていの寄席の定席(毎日行なっている公演)は昼の部と夜の部との入れ替え制で、その時間内ならいつでも出入りすることができる。お目当ての噺家さんだけ見てもいいし、ずっと居てもいい。他の人の邪魔にならなければ見てなくても聞いてなくてもいい。許されている、というのがとても自由で気楽で大都会のオアシスだと思った。私にとって寄席は『古典芸能の落語』を見せていただくかしこまった場などではなく、自分ちの居間で寝転んでぐうたらしてる感じなのだ。
ああーまた寄席に行きたくなっちゃったなあ。地方住みは寄席への憧憬もこじらせてるのである。
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落語イラスト&コラム4回目〜😊地方住みなので、都会に行く予定ができるたびに隙あらば寄席に行ってやろうとスケジュールを組むわたしです。#わたしと落語と#落語 #寄席 #挿絵 pic.twitter.com/MqAV72DcvD
— さとういもこ|イラストレーター (@satou_imoko) July 19, 2022