10月の砂浜の上を、音を鳴らしながら歩く。
秋の砂浜は、プロのグランドキーパーが整備したみたいに、きめ細やかで滑らかに整っている。その上を、きゅっきゅっと砂を鳴らしながら歩いていると、なんだか「わるいこと」をしているような気分になる。
エンジンをつけたパラグライダーが、大きな音を立てて目の前を横切っていく。左右に揺らしたり、砂浜すれすれまで降下したり、ずいぶん機動力が高いんだな、と思いながら眺めている。
彼らが向こう側へ行ってしまうと、砂浜にはまた静寂が戻ってきた。そろそろ帰る時間だと思った。
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