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Globe Trotter

21世紀になり、海外旅行が普及した時代に国内外問わず移動が制限される事を誰が想像できたでしょうか。
COVID-19の突然の出現により人の移動が制限される様になりました。
海外への旅行はまだ自由にできませんが、ようやく国内での旅行が楽しめる様になりました。
その際に利用するスーツケースは荷物を運び、中身を保護するだけではありません。
あなたの人柄を表し、会話の糸口にもなりえる のです。
私も以前はホテルで荷物を預けるのはただの作業でした。
しかし、持っているスーツケースによっては会話が生まれ特別な体験が出来ます。
私は長年グローブトロッターを利用していますが、このスーツケースには人生を豊かにする特徴があります。
今回は私の愛用するこのスーツケースついて歴史、外 観、機能性の観点から紹介します。

まずはこのスーツケースが持つ歴史から紹介致します。
今から120年前の大英帝国でグローブトロッターは創業しました。
当時の最新技術で作成されており、レザーの重いスーツケース が主流だった時代に他と一線を画していました。
執事に荷物を 運ばせるのが当たり前の時代ですが、冒険者はそうもいきません。
自身で荷物を運ぶ必要があるためこのスーツケースが利用されました。
代表的なのは100年前にロバート・スコットによ る南極点到達の際の使用です。
彼との冒険行で過酷な環境下でも使用できると証明されました。
また、英国王室との関わりも深く、英国空軍のオフィシャルスーツケースとして使用され、 エリザベス女王のハネムーンの際の荷物としても記録されています。
最近では映画007のオフィシャルパートナーを務め、 ジェームズボンドの旅のパートナーとして劇中で使用されるだけではなく、役者のダニエルクレイグも愛用者なのです。
その他にも本国・日本国内の様々なジャンルの著名人が愛用しています。
この経歴から世界で最も有名なスーツケースの異名を手にしています。
しかし誰もが持てる訳ではないのは現在でも職 人がこだわりを持ちハンドメイドで製造しているからです。

次に120年前から変わらぬ外観について説明します。
スーツケースの原点とも言える箱型をしています。
無駄がないシンプルなデザインは流行り廃りの影響を受けません。
4輪が主流となりつつありますが、現在でも殆どのモデルが2輪を採用して います。
道路整備されていれば4輪でも問題ないかもしれませんが、ヨーロッパの石畳や足場の悪い場所への冒険には不向きです。
また、使っている姿を想像してみてください。4輪を押す仕草よりも2輪を引いている姿の方が華麗です。
スチュワーデス 物語の様にフラッシュダンスをBGMに移動したくなります。
また、昨今では両開きが普及していますが片開きを採用しています。
ホテルの荷物を置くスペースは片開きを想定して作られているため扱いやすく、座席で脚の上に乗せて中身を整理できる程に場所をとらない設計なのです。
このクラシックな出で立ちが時代を超えて愛されている理由です。
実際に店舗で新品をご覧になればその高級感に感銘を受けるでしょう。
しかし、それはまだ何も経験をしていない赤子同然です。
人間と同じく様々な経験をし、傷つく事によって経年変化していきます。
一般的 なスーツケースであれば劣化やダメージと捉えられるでしょう が、一緒に旅をして味の出たグローブトロッターは一目置かれる存在になるのです。

最後に実際に使用する際の機能性についてお伝えします。
創業当初からヴァルカナイズドファイバーと呼ばれる特殊繊維で作られています。
パルプを原料としていますので雑誌では紙で作られたスーツケースと紹介されています。
その上にコーティ ングを施しているとはいえ、軽量である事は容易に想像できます。
しかし、以前に動物園で行った、象に踏ませる 実験からその堅牢さが実証されています。
幼少期に筆箱の上に 象が乗るCMを見た事があるのですが、あの宣伝方法の元ネタはここにあるのでしょう。
他にもショットガンで撃たれた物が現存しています。
蓋にはもちろん穴が空いているのですが、衝 撃を逃す為一切貫通していないのです。
これだけ耐久性があるのですが、時代が変わりスーツケースは持つから引くへと変化しました。
車輪の横の角のパーツへの負荷が大きくなったのです。
この変化に対応する為に角の素材をレザーに変更し、より長く使える様に進化しています。
それだけ丈夫なスーツケースでも度重なる巡歴で不具合が出てる事もあります。
その際には販売店に持ち込んで下さい。
日本にも職人がいて全てのパーツを修理可能ですので安心して使用できます。

今年はニュースタンダードが様々な方面で推奨されています。
変化を受け入れる一方で、変わらない良さも必要です。
時代の変化を生き抜き、トラディショナルなスタイルを確立し、扱い易いものは廃れません。
この先も旅行する人がいなくならない限りなくなる事はないでしょう。
自由に旅ができる時代が再び訪れた暁には、あなたもグローブトロッターのスーツケースを旅の履歴書としてお供にしませんか。

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