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短編小説『ぼくときみともるもっと』①
幼い頃、動物園に行った。
ぞうさんやキリンさん、ライオンさんやかばさん
たくさんの動物がいる中でも
ぼくはモルモットさんやうさぎさんが好きだった。
やがて大人になり、きみと動物園にデートに行くようになった。
ここではカピバラさんやラマさん
大きなカメさんや奇妙な大きな鳥さんたちとふれあうことが出来る
とても珍しい動物園だ。
その頃のぼくは、ちょうどキャラクターの『カピバラさん』が好きだった。
よくきみともグッズを買いに行ったり、絵を書いたりして楽しかったね。
家でカピバラさんを飼えたらいいのにな…
そんなことを思っていたところ、ホームセンターへお買い物に行った時
偶然、カビバラさんの小さいサイズの子に出会ってしまった。
その子は小さいゲージの中で3人で暮らしているようだ。
仲間外れにされているのか、一人だけおうちに入れていないようだ…
そうだな…きっと来週には、新しい家族にお迎えられるのかな…
もしも来週もいてくれたら…どうしようかな…
次の週も、その次の週も、そしてその次の週も…彼はそこで待ってくれていた。
きっと運命だ…
そうして、まるでカピバラさんの子供のような彼は、我が家の一員となったのだった。
続。