「ドアキーがカードになっている理由を考えてみる」
こんにちは、THE GUILDの大宮です。
イーロン・マスクが Tesla のマスタープラン Part 1を完成させる最後のクルマとして、2016年4月に発表したmodel 3。
先進的でミニマルなエクステリア・インテリアに魅せられて、発表直後に予約を入れたのは3年以上前のこと。日本でも2019年からデリバリーがはじまり、ぼくのところにも model 3 がやってきてから数ヶ月が経ちました。
model 3のドアキーはなぜカードなのか?
今回は model 3の特徴の1つ、カード形状のドアキーについて考えたことを、この数ヶ月の体験をまじえながらお話していければと思います。
カードキーを体験する
model 3にはカードキーを含め3種類のカギがあります。標準のカードキーはクレジットカードサイズで納車時に2枚付属してきます。
ドアのロックを解除する方法は、カード裏面のイラストのようにカードをピラーにあてるだけです。納車されて間もない頃は、目新しい操作も楽しく喜んで使っていました。
でも、慣れてくるとすこし面倒に感じるようになりました。
「明らかに一般的なスマートキーのほうが便利。これを標準にする意図はなんだろう?」
コストダウンのためなのか、先進性のアピールなのか。使い勝手をスポイルしてまでこの方法を選択した理由について疑問が生まれます。
キーフォブを使ってみた
カードキーの煩わしさをなんとかしようと、次に使ってみたのはキーフォブです。
キーフォブはクルマの形状をした電子キー。いわゆるスマートキーです。
オプションで、本国では公式ストアで購入できますが、テスラジャパンでは取扱いがないため、並行輸入のお店で入手しました。
機能的には必要十分以上で、トランクやフランクを開けたり、クルマをリモートで動かす操作(サモン)もできます。実用には一番よい選択肢かもしれません。
ただ、せっかくのTeslaなのに先進性は感じられませんし、物理的に持ち物がふえることも人によってはわずらわしさを感じてしまうかもしれません。
model 3の未来感とミニマルさが気に入っている自分としては、これはあまりワクワクしない体験です。
スマホキーが認可された
そうこうしているうちに、納車された時点では認可がされていなかったスマホキーが、法改正にともない正式に利用できるようになりました。
センターコンソールから登録すると、スマホ自体がスマートキーのようにふるまうようになります。
アプリにはリモートで解錠・施錠をする機能もありますが、それとは別。解錠も施錠もスマホはポケットの中でOKです。
「きましたよ。これですよ。先進的でスマートなやつ」
これで物理キーとはおさらば!ということで喜んだのも束の間、2つの罠があることが判明します。
1.「通信が安定しないことがある=ドアが開かない」
BlueToothの調子が悪いのかなんなのか、まれにそういう自体が発生します。
何度かトライしていればつながることがほとんどですが、急いでいるときはイライラしてしまいます。
2.「オートロックのタイミングが不安定=ロックされたか不安」
オートロック設定をONにして場合、スマホを持ったままクルマを離れると自動的にロックがかかります。
が、ロックのタイミングが安定しておらず、ちゃんとロックされるか不安で、つい立ち去りながらクルマを確認してしまいます。ロック時にクラクションを鳴らす機能はありますが、少々うるさいので使っていません。
カードキーはバックアップだった
そんなときに活躍したのがカードキーでした。ピラーにあてれば確実に解錠・施錠が可能。しかも財布に入れておけばいいので、携帯するわずらわしさがない。
スマホキーをメインに据えた体験設計の結果、バックアップにふさわしい形状としてカードを選んだわけなのですね。
あくまでこれは推測でしかないのですが、もしそうだとしたら3年以上も前にこの設計をしていたのは、先見性という面でも、思い切りという面でもすごい。
さすがCYBERTRUCKを出す会社です(苦笑)
今後のアップデートで期待したいこと
スマホキーとカードキーの組み合わせは現状ベストではあるものの、挙げた2つを筆頭に改善の余地が残っていそうです。
・スマホのNFCでも施錠・解錠可能に
・オートロック施錠時はスマホに通知送信
・ロック時のサウンドを選択可能に。クラクションではなく車外スピーカーで再生
こういったことができるようになると、よりベターな体験に近づくように思います。
ソフトウェアの改善に長けているTeslaなので、今後のアップデートに期待したいところです。
というわけで
今回は「model 3のドアキーはなぜカード型なのか」について書いてみました。ご参考になったでしょうか。
つぎはセンターコンソールのUIの話をできたらいいなあと思います。ではまた!
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