ネット上で知り合ったイスラエル人男性と実際に会った話
Ome TVというアプリを通じて知り合った。このアプリは、世界中のユーザーをランダムにマッチングして、ビデオ通話ができるというもの。
自分は英語の勉強も兼ねて使っている。このアプリでは、マッチする相手の所在国を指定できる。例えば、フランス語を勉強したかったら、位置情報がフランスになっている人とだけマッチするように設定することができる。
今回マッチしたイスラエル人男性は、日本語を勉強中とのこと。相手の位置情報を日本に限って使っていたらしい。そして日本にいる自分とマッチした。
イスラエル在住の人が日本語を流暢に話していることに驚きつつ、楽しく会話をした。これは2024年4月のこと。連絡先(Instagram)を交換し、「ぜひまた話しましょう」と言って、通話が終了した。
そしたらなんと、「今度日本を旅行します。東京で会いましょう。」との連絡が来た。驚いた。親日家で、過去にも日本を訪れたことがあることは知っていたが、まさか遠路はるばる再来してくれるとは。
彼の名前を「Oさん」とする。Oさんは2024年の7月にイスラエルの高校を卒業したばかり。通常は、その後3年間、軍隊に入るそうだが、Oさんの場合は、「高校4年生」にあたる大学に1年間通うらしい。
そして、その大学が始まる9月までの間、1ヶ月間、日本を旅行するとのこと。物凄い行動力。
浅草に滞在しているとのことなので、近くのカフェで会うことになった。
ついに対面。日本から約9,000 km離れた場所で画面越しに通話していた方が、目の前にいる。不思議な感覚。感じの良さそうな青年。
コーヒーを飲みながら、雑談。さっきまで秋葉原にて、Nintendo Switchとハンディファンを買ったらしい。
その後もイスラエルの学校・バイト事情について、そして今回の旅行についてなど、ずっと話していた。
特に印象的だったのは、「日本で駅の近くのホテルに滞在しているが、電車の音が爆弾の音に似ているから、夜に起きてしまう」と笑いながら話していたこと。こっちは笑って良いのかわからず、軽く口角を上げる程度にとどめた。
そうか、そうだよな。戦争の真っ只中だもの。非日常が日常になっていることの異常さ。それは本人が一番わかっているはず。そんな中でも目の前の勉強や仕事に集中している。
自分がコントロールできるものと、できないものをしっかりと切り分けている印象を受けた。頭が上がらない。
それにしても日本語が流暢だ。聞いてみると、勉強し始めて4年目らしい。4年目? それでこんなに話せるの?
自分は中1で英語を勉強し始めたが、高1の段階でこれほど話せたか? いや、全く話せかった。
それに、いくら日本語が話せても、18歳で日本に1ヶ月間旅行する度胸も凄い。さらに、語学アプリなどを用いて、日本でも友達を作っている。「凄い」という言葉しか出てこない。
母語はヘブライ語。母親がイギリス人なので、家では英語も使う。学校でアラビア語を少し習い、趣味で日本語を勉強している。最近は韓国語と中国語にも挑戦しているとのこと。
それにプログラミング言語もいくつかできて、Pythonはかなり本格的にやっているらしい。「高校4年生」にあたる大学でも、コンピュータサイエンスを中心に勉強すると言っていた。
彼の行動力は知性に裏付けされたものだなと思った。「思い切りが良い」とかそういうことではない。ちゃんとリスク管理もできているから、大胆なことができるのだと思う。
すでにイスラエルの方で自動車免許は取得しており、旅行にあたり、国際免許も申請してきたとのこと。
秋葉原で「ストリートカート」も楽しんできたらしい。
今後、東京から関西方面に向かうが、その移動ではレンタカーを使うと言っていた。18歳の青年が、異国の地で車を乗り回す。これも自分が同じ年齢の頃では考えられない。
約1ヶ月後に東京に戻ってくるとのことなので、その時にまた会う約束をしてお別れした。
数時間の会話の中で、視野が大きく広がった。世界は広い。自分の想像を大きく超えるものがある。彼からはとても多くのことを学ばせてもらった。
自分の現場で精一杯頑張ろうと思えた。
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