時間の流れ、未来の記憶

コーヒーにミルクを加えると自然に拡散する。その様子をビデオに撮って順再生および逆再生をしてみると、両者を簡単に区別することができる。

しかし、コーヒーもミルクも、無数の粒子の集合である。粒子ひとつひとつの運動は、順再生と逆再生の区別を付けることができない。時間を反転しても、対照的な運動をするからである。

つまり、ミクロでは一方向の時間の流れは存在しないが、その集合であるマクロでは存在する。この原理は、まだ明らかになっていないはず。

そのことを踏まえると、過去の記憶はあっても、未来の記憶がないのは、全く自明なことではない。誠に不可解なことである。

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