トム・ヨークと会う
レディオヘッドじゃなくてラジオヘッド
天井が高い中くらいの暗がりのギャラリーにいる。
奥行きは200m、幅100m、高さは200mくらいか。
足場が悪く、偽の岩が隆起している。
インスタレーションと思われるリアルな黒に近い灰色の岩たち。すべては繋がっていて、滑らかな岩だ。
そこには橋のような形をしているものや、砂がたまったような場所などもある。
発掘所の様な雰囲気だ。 東アジア人がたくさんいる。ここは日本か? 中国か?
偽物なのか本物なのかよくわからない岩たち。
このアートの重要な場所はみんながうずくまり、埋もれるような場所。
他はあまり意味がない。らしい。 なのにどうでもよいエリアがあるのはどんな意味があるのか?僕にはわからない。と思った。
そこで待ち合わせをしていた(?)Radioheadのトム・ヨークに逢う。
僕は驚かずに話をする。彼の顔はすごく僕と近く、若い顔をしていた。
僕のアートを褒め、いろいろとアートについて語る。
ここは「OOO」であると言っていた。
ダンテというような響きの3文字。碑という文字がはいっていたようだが、どうも理解できない。 人を埋葬する場所なのか? その儀式を似せて作っているのか。
アジア人たちはこぞって、あの「一番重要な」隠れた場所で砂に埋もれ、もしくは体を丸くなるようにうずくまって(記憶ではうずくまっているだけかもしれない)楽しんでいる。
本当は音楽について語りたかったが結局はアートの事しか話さなかった。
僕はもう行かなくてはいけなかった、彼もまた行かなくてはいけなかった。
心惜しそうだったが、なぜか僕はすこしすっきりした。
彼に先に「行かなくてはいけない」と言われるのが嫌だから言ったのかもしれない。
武道のポール先生があらわれる。
「さっきのトム・ヨークですよ」
「ああ知ってる」
とにっこり笑う先生。
「もともとアートをしてたんですよ彼」
と僕は話を続ける。
彼とトムが混ざっているような気もした。
僕らはとってもまぶしい光のある出口の方へと向かう。
分析:
最近心に靄を感じている。 もちろん僕はどんどん満ち溢れてはきたけれど、今は転換期かと思う。
トム・ヨークとは不思議な繋がりがあり、昔ライブで彼にじーっと見つめられたことがある。
それが数分ではなくて、ライブが始まってから終わるまでずっとである。
いつか会うことになるのだろうが、とにかく健康で長生きしてもらいたい。
と、もしかしたら寝る前に思ったかもしれない。