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最近の徒然

noteはじめました。ゆるく、楽しく、が続く秘訣だと思っているので、のんびり書きながら「物書き筋」のようなものがついてくればいいなぁ。

さて、近況。4月にコミュニティー通貨ファンを運営する団体、ファナブルを立ち上げて以来、色々なところでお話しする機会を頂いている。

最近は「ハッピーワークデザインラボ」さんからご依頼いただき、京都信用金庫さんが運営しているQUESTIONでお話しさせていただいた。

講演のテーマは「借金と社会貢献とワタシ」。

僕は小さなころから吃音があり、人と話す時にうまく話せないことが長い間コンプレックスだった。だから何を話すと人に嫌われるのか、人並み以上に考えてきたし、敏感だ。

人に嫌われる話の3大テーマは、「ネガティブな話」「高尚な話」「自分語り」だ。これで間違いない。

ネガティブな借金話、高尚な社会貢献話、そして自分語り。今回の講演テーマは、純粋に人に嫌われる要素だけで構成されている。

折角出会った人の、人生の時間を無駄にしたくないし、できれば嫌われたくない。なんて、少し不純な気持ちで講演原稿を書き上げた。

折角なので、少しだけ内容を紹介させてほしい。


私は創業62年の会社の3代目なのだが、元々アトツギがしたかったわけじゃない。だからアトツギになる事を決めた時、プレッシャーに押しつぶされないように、自分の役割について考えた。

経営者のできそうなことは果てしない。だから背負う荷物を適切な重さにする為にも、役割を決め込むことが大切だ。20代中盤に人生の行先を決めた僕は、そう思った。

アトツギ経営者の役割を一言で言うと、「組織を変えること」だと思う。

オーナー企業の代替わりは大体20年に一度起こる。当たり前だが、20年前と現在では大きく世界は違っている。お客様の要請の変化、社員のマインドの変化、代替品の台頭、技術の変化。こんな風に、組織は変化を要請される。

でも事実、多くの会社は変化に対応できない。会社は、柔軟な子供から逞しい大人になっていく過程で、変化に必要な柔らかさを失うからだ。

過去の成功体験や「守り」の幹部人材、危機感の欠如やスタープレイヤーの存在などが組織の柔軟性を奪っていく。

こういう現状を壊して組織を変化させることが自分の役割なんだ、と思った。

30歳で今の仕事を始めた時、僕は何故か自信満々だった。理由は特にない。
でも、こういう根拠のない自信は経営者に必要だ。行動の量が増えるし、そもそも根拠がないから誰にも奪われない。

戦略を実行することに不安はなかった。謎の自信だけではなく、めちゃくちゃ丁寧に準備もした。中身も進め方も。

でも結果は、やることなすこと全てが裏目に出て、うまくいかなかった。

ほんの半年の間に借金はみるみる積み上がり、債務超過に。個人補償の借金総額は、年収の800年分を超えた。

毎日いろいろなバリエーションで自殺をする夢を見る。
飛び降りで死んだ。電車にひかれた。首もつったし、ライオンにだって噛み殺された…でかいカマキリに切り殺される夢も見た。

血便と血尿が出て、空咳が止まらなくなった。何をしても全く手ごたえがなく、途方に暮れる日々が続いた。


ブレイクスルーのきっかけ突然訪れた。
当時、労働組合が企画した「会社を良くしようアンケート」をたまたまお店で目にしたのだ。

組合員限定で配られたアンケート結果には、罵詈雑言が並んでいた。
「最低の経営陣。早く退任してほしい」
「いつ潰れるか分からないから給与の前借をさせてほしい」
「早く身売りをするべきだ」
「店長に会社を辞めろと言われた。お前が辞めろ」

罵詈雑言に対する怒りよりも、光明を見つけたという喜びの方が上回っていた。ソフト(戦略)がどれだけ良くてもハード(組織)が弱ければ成果なんて出るわけない。愚かにも僕はそういうことにも気が付かなかったんだ。

だから全社員面談を始めた。
経営に対する自分の想いを知ってほしい。主体的に仕事をすることのすばらしさを知ってほしい。そんな気持ちだった。

つづく(多分)

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