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その遅れた時計のなかにも、川上の氾濫の予感が潜み、湖面のような虚空から、過去の蚕の、産卵を待っている。自分以外が、不在の部屋の、窓を開け、風を通すと性欲が、水気を失った落葉のように、捩れて入ってくる。
部屋のなかの、異性の不在を、通り過ぎた風は、広葉樹の精神をみせてくれた。繁茂の所属から、逃れようとする意思。未来の合鍵を、少年だったわたしは、いたるところの腐葉土に、埋めていた。やがて樹木は、鍵から私の精神を受けとり、風に吹かれると、わたしの生を追った。やさしい、後悔の温度だった。
その体臭では、空を飛べないはずだ。不在の空気が、薄くなって風が、菩提樹との同棲を、運び込もうとする。異性の、指紋がまだ身体に、残っているのだろうか。わたしの精神をその指先に張り付けて、蜜蜂がする他家受粉のように、全くの他人に、指紋を移していく。後悔で、自分の生を、薄めてみる。
自分に森林を採り入れて、微睡む。
虫刺されのところだけ、あかく痒い。
ひかり、の生まれ方、と、かげ、の生まれ方、を考えてみること
ネタができた。久しぶりに、ココア共和国に、投稿しよう。
memo「報告書」
黒幕におわれる。一通りにヤバい。例えばスムージーを、あえて紙ストローを選んで飲んだりする。
比喩が流動する。とどまらないことで呼吸が繋がる。