【スノーボード通訳士】ってなんなんですか?
なんなんでしょう。今はまだ、架空の職業?です。
"乗り味の言語化"の始まり
スノーボード通訳とは、"乗り味の言語化"です。
2021-2022シーズン、THE DAY.HAKUBA(TDH)を作っている佐藤敦俊さん(トシさん)に「このボードに乗ってみてくれ」と言われ、ZAN POW村男モデルをテストライドしたのが始まりです。一番最初の言語化でした。
この時、私は「幅広の先端がブルドーザーのように雪の塊、ギャップを破壊しながら進む。ピンテールはバターナイフのように雪面をなめる、なでつけるような操作性がある。」と表現しました。
この一言を非常に気に入っていただいたようで、その後TDHのテストを頻繁に行うことになりました。
ボード作り、テストライドとフィードバック
2022-2023シーズンには「アルプス」「稗」のテストを頻繁に行いました。アルプスは沢ツリーラン、バンク特化型ですが、もちろんあらゆる状況をテストします。TDHのボードは私だけでなく、さまざまな人々がテストしています。
言語化の方法ですが、テストボードの滑りからくる感覚がどのような要素によるものなのかを読み取ります。これは、滑る前から始まります、アウトライン、フレックス、キャンバー、何がどう影響しているのかを仮説設定し、具体化していきます。そして滑りながら、普遍的具体表現→抽象化→個別具体的な表現、という感じで言語化をしていきます。
2023-2024シーズンは、4種類のテストボードがありアウトプットもどんどん増えていきました。この頃、ただの開発メモで終わらせるのはもったいないので、テキストに少しずつ記録することにしました。
レビューの公開
TDHだけでなく、他のスノーボードについてもレビューの体裁にまとめ、SNSで公開しました。シェアしていただいたこともあり、多くの人々に見ていただき、インプレッションは100倍くらいに増えました。
これは結構おもしろい反応がありまして、Xで一番反応が良かったのはTDH 稗、Noteで一番反応が良かったのはNovemberのMountain Foxでした。ユーザー層の違いなのでしょうか。
新しいブランドで情報の少ないWhite Space Montanoのレビューにはいくつかコメントもいただき,コアな方々から好評をいただいております。ありがたいことです。
このシーズンには、白馬に籠っていたモンクリインターン生けいいちろうのレビューをレビューすることもありました。(※モンクリ:モンスタークリフ株式会社)
日に日に文章が自分に似てくるのがちょっと笑えます。↑↓参照。
感覚を共通言語で表現しなくてはいけない
開発フィードバックを目的としたTDHの場合、ブランドオーナーのトシさんの言語感覚と合わせた表現をする必要があります。例えば地形の場合、斜度、雪質等の斜面の質に対する認識、滑りの場合は速度域等が合ってないと違う方向に進んでしまいます。
先入観は持ってはいけないのですが、どのようなコンセプトで作ったのか、どう感じているのかを事前にヒアリングすることで、このギャップを埋めています。
自分の滑りに対するポジティブな影響
私は滑り手としては並の一般人です。ただ、趣味半分とはいえ、ボードの開発に大きく関わるフィードバックを提供しているので、1本1本の滑りにものすごく集中するようになりました。これはかなりポジティブな影響があって、滑りも大きく変わり、雪質や地形に敏感になることができました。
自分の動きに対して、ボードがどのように動いているか意識できるようになり、ボード性能の引き出し方が年々良くなってます、たぶん。
これから書こうとしているレビュー
サンプル数は少ないですが、ビンディングについても分かってきたので、言語化して書いてみようと思っています。Burton、Union、Salomonの一部モデルの比較をする予定です。
開発やレビューが必要な方々へ
お仕事お待ちしております笑。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?