【スノーボード通訳】THE DAY. HAKUBA / Alps
昨シーズン、テストライドをしたAlpsモデルが販売開始5分で売り切れ。私も嬉しいので、スノーボード通訳士としてレビュー(言語化)しました。
ショートファットを思わせるアウトラインだが、157cmのレングス。パッと見では、オーバーフローな印象を与えるかもしれない。
ファットなノーズはパウダーを面で抑え、それがターン時の浮力を生み出している。踏み込んだ分、雪面から押し戻される感覚を感じることができる。
緩斜面パウダーでは、テールを踏み込むことでノーズがポップアップし軽快な3次元のターンを可能にしている。
パウダーの浮力には雪面での浮力と、斜面方向に対するターン時の浮力があるが、後者の浮力バランスがとても良い。
壁、バンクへのアプローチはできるだけ直角に近い角度で入りたい。この際、角度と進入スピードはトレード関係になりがちだが、スピードに乗ったボトムターン時にも、バンクの斜面方向に浮力が働き角度付けを助ける。
トップターンの切り返しでは、テーパード気味のアウトラインがクイックかつパワーを損なわない切り返しを可能にしている。
ハーフムーンテールは適度な抵抗を生み出し、減速を防ぎつつダイナミックなスプレーを上げることを可能にしている(気がする。テール形状の考察は深すぎる)。
157cmのレングスは、ショートファットの概念からは外れるが、トップターン後の減速を防ぐ。沢ボトム、ディープなツリーエリア、斜度の少ない斜面でもスピードをキープすることで浮力保つ。マッシュ等のナチュラルヒットでも埋まりにくい。
ガラガラモデルから一部継承されたアウトラインと、ミディアムフレックス、6mmキャンバーによりゲレンデフリーランでの汎用性もキープしている。
いわゆる“サーフライク”な乗り方もできるものの、あくまでもエッジtoエッジのスノーボードベースな乗り心地。
苦手な斜面はスティープなオープンバーンでの高速滑走。前述の浮力性能がブレーキに働いてしまう場面がしばしば。縦ラインではノーズダイブしやすく、ノーズを浮かしすぎるとテール側がブレーキに働いてしまう。スピードにのったビッグターンではなく、中速のミドルターン、またはショート気味のラインになりがち。
改良するとしたら、キャンバーを浅く、またはフラットにすることで、上記は解消されるかもしれない。
総じて言うと、「沢ツリーランモデル」の売り文句の通り、沢地形、ツリーランで1番楽しめる板でした。
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