B Corp認証にわくわくしている話
この記事はBCorpアドベントカレンダーの企画の第8日目の記事となっています。
B Corpにまつわるあれこれをコンサルタントや認証取得企業の方が執筆しています。いろいろな話題があるので、ぜひアドベントカレンダーもご覧ください。
(リンクを入力したら自動でカレンダーが表示されて大変驚きました。noteさんすごい)
こんにちは、B Corp認証の取得支援をしている菱田です!
B CorpやISO14001、27001などの企業認証分野でコンサルタントをしています。
僕はだいたい7~8年ISOを中心にした企業認証の分野で仕事をしているのですが、昨年末くらいにB Corp認証を知ったとき、これまでにないユニークな認証だなと感じました。
そのことについて、今日は書いてみたいと思います。
ISO認証について
そもそもISOとは国際標準化機構(International Organization for Standardization)のことで、ここが様々なものの”規格”を定めています。
例えば、ネジの規格や自転車の安全要求事項なんかもISOで決まっています。
工場の看板なんかによく書いてあるISO9001(品質マネジメントシステム)やISO14001(環境マネジメントシステム)、ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)は”マネジメントシステム規格”と呼ばれるものです。組織内にISOに準拠した経営の仕組みがあり、それが有効に機能しているということが審査で確認されれば、晴れて認証取得!
”ISOに準拠した仕組みがあり、それが機能しているか”というのが審査基準であり、他の一般的な企業認証も同様に一定の基準をクリアしているかどうかが焦点となります。
B Corp認証特有のステップ-相互依存宣言-
一方B Corp認証は、どうでしょうか。
審査を行なうB LabはB Corp認証について、社会的・環境的パフォーマンスと説明責任、透明性に関する厳格な基準を満たす企業を認定する仕組みだと説明しています。しかしそれ以上に、B Corp認証の価値観を共有している企業だという部分が大きい特徴なのではないかと僕は思っています。
B Corpの認証ステップは大きく3つあります。
B Impact Assesmentへ登録、アセスメントの実施
証拠資料の提出、審査を受ける
相互依存宣言にサイン
B Impact Assesmentの中で様々な仕組みの有無、そのパフォーマンスについて聞かれていくという点ではISOと似ているのですが、一定以上のパフォーマンスを取って合格ラインに達しても相互依存宣言にサインしなければ認証取得することができません。
相互依存宣言の内容は以下の通りです。
いかがでしょうか。
どれだけ素晴らしい取組みをして成果を上げていても、これにサインしなければB Corpを名乗ることはできません。
旅・ムーブメント・コラボレーション
B Corpに関する取組みを”旅”や”ムーブメント”と表現する方に多くで会います。これはISOの世界では経験しなかったことでした。
B Corp認証を持った企業同士のコラボレーションが生まれているのも特徴的だと思います。
B Impact Assesmentに取り組む中では、B Corp認証ではどういった価値観が大切にされているのか、その価値観を自社にも取り込めるのかも問われます。
そして認証の最後のステップで相互依存宣言にサインする。
こうしたプロセスを経るため、B Corp認証を取得している企業なら同じ価値観を持ち、同じ方向を見てビジネスを進めていることが分かります。
これが他の企業認証との決定的に違い、ユニークな部分、B Corp認証の魅力だなと僕は感じています。
仲間と一緒に旅に出よう!
少し文脈が違いますが、RCサクセションが歌うイマジンにこんなフレーズが出てきます。
B Labは自身を”すべての人々、コミュニティ、地球に利益をもたらすために世界経済を変革するネットワークだ”と説明します。これは壮大な夢に聞こえますが、世界中に仲間がいると思うと、「実はやれちゃうんでは?」という感じがして、なんだかわくわくしています。