白いラジオを買った 2022/12/20
小型の白いポケットラジオを買った。
昨日まで宮古島で島旅ライフを満喫してた反動で静かな自宅が逆に落ち着かず、取り残されたかのような心の音頭を保つにはリアルタイムで喋る生きた声が聞きたかったのだ。
スマホから出力される高音質な音楽とは正反対に、このラジオから流れる音は安っぽい。だから、いい。そのくらいでいい。
宮古島で過ごした3日間。友人の結婚式に参列することが目的で、ダイビングとかシュノーケルとか島らしいプランは特段考えてなかった。学生時代の記憶をなぞるように宿泊先をゲストハウスに決めたのだけど、いま振り返るとこれは大正解、結果として寂しくてポケットラジオを買ってしまうくらいの楽しい思い出を残してくれた。
いろんな人がいたな。これから始まる大規模プロジェクトに戦線恐々としてる男性、先週秘書の仕事をやめてきたばかりの女性、これから仕事を辞める予定の同い年の男性。強烈に残っているのは宇宙人にあったことがあるというスピ系の男女。見慣れない仏具をくるくる回して私のことを占ってくれた。私はオリオン座の星の子らしいです。
まあ1億2千万人もいればいろんな人がいるのは当然だね。ダイバーシティ枠で定期的に職場に異業種の方が来てほしい。
友人の結婚式、すごくよかった。誰かの人生の貴重なワンシーンに立ち会えるのは社会性を持つ人間が持つ特権だと思う。この場を借りておめでとう。
卒業式ぶりにあった大学の友人とお酒を交わせたのも嬉しかった。
この文章を書きながらラジオを聞いていて思ったのだけど、やはり人って社会的な生き物なんだな。私は一人が好きなのだけどそれでも誰かとの交流を望んでいる。この文章を書いているのも多くの人に読んでほしいから。感情を動かされるのが苦手な性分、弱い紐帯を希望する私だけれども、宮古島で見た綺麗な海のように愛を誓った友人の声のように透き通ったクリアな心でもっとこの世を楽しみたい。
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