親フィルター
親の色眼鏡、親フィルター…とでもいいましょうか。なかなか我が子のことは、まっさらな目では見れていないのだな〜と思うことがあったので書いてみようと思います。
実家の母の部屋には、たくさんの写真が貼られています。母が座る定位置の真正面に、家族、親戚、また旅行先の記念写真…。自分が嫁いだ時に持ってきた嫁入り箪笥に、数々の写真がズラ〜ッと貼られているのです。
2つ上の姉と、それらの写真を見ながら、幼かった頃の我が子(母からすると孫たち)を見ては、可愛い可愛いと話していたのですが…。
私が、次男が幼稚園年中さんのときの写真を見て「はぁ〜、可愛い😍」と呟いたとき、姉が予想外の反応をしました。
「は?え?これ可愛いの?!」
と言うのです。え…、もちろん…。えぇ?めちゃくちゃ可愛いんだけど〜!!
それは発表会のお遊戯の写真でした。両手で両頬を包んで踊っているワンシーンで、上目遣いとポーズと衣装が相まって超可愛い〜😍と私は思った写真でした。とっても可愛いので、写真を注文し、実家の母にも送ったんです。でも姉には、全然違う風に見えるそうなんです…。
「え、これって上目遣いなの?白目向いて、変顔してると思った…。」
雨の日の人工芝の上を思いっきりヘッドスライディングする野球選手くらい、ズッコケました。
姉にそう言われて、写真をもう一度よ〜く見るのですが…。
……か、かんわいぃ〜😍
幼き頃の可愛い次男が、唯々可愛いポーズをしていて、私は目尻が下がり、鼻の下が伸びるだけでした。そっか!私、ド近眼だから……な訳ない。あぁ、これが“親フィルター”なんだなぁ…とつくづく思わされたのです。
みんな(もちろん例外もなく100%、とは言わないけれど)、親になるとこの“親フィルター”をスチャッと装着し、子どもを育てているのかもしれません。むしろ“親フィルター”無しでは、子育て出来ないのかもしれません。
“親フィルター”は我が子を8割増しくらいで可愛く見せてくれて、目が回るような子育ての大変さを0.9掛けにしてくれている気がします。(×0.9…かぁ…。)
可愛い可愛い…だけでは済まされない子育て。どんなに可愛くても、子どもの言うことを100%信じすぎると真実が見えてこないこともあります。(お友達トラブルのときとか…。)私も、我が子を過信して盲目にならないようにと、普段心がけているつもりです。しかし基本は、子どもを信じ守るために、ぶ厚め“親フィルター”を堂々と装着して、子育てしていきたいなと思っているのです。