歌ってみたが出来上がるまで(前編)
自分が歌ってみたを世の中に出すまでにどういうことをやっているのか
自分でもよくわかっていなかったので記録していってみようと思います。
今歌ってみたを出している人や今後出す方の参考になるかは微妙なところですが、他の人のやり方をお聞きできるきっかけにもなりそうなのでそこに期待しつつつらつらまとめます。
1.音源をDAWに取り込む
piaproやdropboxなどの、コンポーザーが公開しているinstをDL後、DAWに音源を取り込みます。
私はLogic Proを利用しているのですが、そのなかのスマートテンポ機能でbpmの検出後、プロジェクトのテンポに適用しています。(録音時にメトロノームを使用するため)
また、これが一般的なのかは全くわからないのですが、録音時にはボーカルにリバーブをかけているので、その辺りの設定も行います。(都度やるのはめんどくさいのでその辺りはテンプレート化してます)
なんでつけるのかというと、歌う時にテンションが上がりやすくなるからです。
ここまでで録音の準備が整います。
2.とりあえず歌を覚える
既に聴き馴染みがあって完璧に原曲を再現できるレベルであればここのフェーズは不要なのですが、いわゆる「一目惚れ」の出会いが音楽にも割と存在するので、そういった場合にはまずは相手をもっと深く知ることが必要になります。
原曲で雰囲気覚えたら、実際に録音しつつ音程リズムに自信のないとこ、歌えなかったとこを都度都度また原曲に戻って覚え、つたなくてもいいから一旦録音する、を繰り返します。
音程がここで高いな、と思ったらまずは-2します。(自分のキー的に大体-2にすると丁度なことが多いからです、DL時のお約束でキー変更を許容しない場合ここで無理がわかれば録音を諦めます)
今回は、最近喉を酷使していたので、無理な発声を避けたくまずはキーを下げました。
である程度音程、リズムが整ったら音源を書き出します。そのときに余裕があれば簡単にピッチ補正と、リズム補正して、ハモリも歌ってみます。
そういった過程を経て書き出したデータをちょっと整えたのがこの音源です。
3.自分の歌の違和感を探る
歌った直後ではなく、1時間後とかもしくは1日後とか。とにかくその歌を新鮮な気持ちで聞けるタイミングで書き出した音楽を聴きます。
一旦音程やリズムは自分の声であったものが出来上がっているので
「んー、出だしのリズム狂ってるからそこは気をつけた方がいいな」
「サビの"何がどうなったって不思議じゃない"は、弱く、だんだん強くしていった方がかっこよさそう」
「キー低いからちょっと鼻声ぎみに聴こえてちょっと不快だなぁ」
みたいなのが感覚で降りてくるので、それを次の歌に活かすために覚えておきます。
この工程をなくしても歌ってみたは完成できるだろうとは思うのですが、一旦2で完成させた音源を何回も聴いてると、リズムとか音程がおぼろげなところもだんだん頭に馴染んで次のフェーズではその辺りの不安はなくなるし、
ピッチ補正したものを聴いていると、自分がいいと思った音程で歌うことに意識が向くので完成度と自分の納得感を高めるためには必要だと個人的には思ってやってます。
また、音楽に対していまいちしっくりこない時は他の方の歌ってみたを参考にするためにちらっと聴いたりすることもあります。
4.自分の気にいる表現をあてはめていく
キー、歌い方の違和感のあったところを違和感がなくなるように、こう歌いたい というイメージに沿うものになるように
どのタイミングで裏声を使うのか、強い声を使うのか、息を吸うのか、どれだけ伸ばすのか、声の切り方はどうするのか、などをつめていきます。
その結果1日目はこんな感じになりました。(補正なし)
録ってた時に考えてたことをざっと出すとこんな感じでした。
Aメロ出だしは喉でつまらせてリズムを取る
怖いな〜 の部分のな〜はめっちゃ声が出しやすいから、自分が出せる一番のいい声で伸ばす
束の間「の」自負心 の「の」だけは裏声にする
「満ち足りた意欲 darling」まで段々鋭い声でもっていく
二回目の「da」rling、まに「ま」には裏声
「何がどうなったったって不思議じゃない」は諭すような声色から
「消えていかない感覚」は強め
「飽く迄踊ってたいだけ」は段々囁きに
明日また改めて聴いてみて、いやそうじゃないを修正して再度録音を行います。
後編はそこからまた開始ということで。
今日はここまでにしておきます。
おやすみなさい。