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夢百夜話-ユメヒャクヨバナシ 第9夜

スタッフルームに通されて話を聞いていた。

隕石落下により関東圏が壊滅的な状態にあること。それに続くように人々に謎の病(ヤマイ)が流行りだしたこと。

ぼんやりした頭で聞いていた。夢なのに壮大だな、どこまで広がるんだろうと。

「最初は皮膚症状でした。痒みも痛みもない小さな湿疹が全身に広がり数週間後に呼吸器症状が出ました。軽い咳、ですが」

サエコによく似た女性が説明していた。

「先生、聞いていますか?」

突然呼ばれハッと我にかえる。聞いてますよ、と返す。

「これから大事なところになります。しっかり聞いて下さい。」

自分は急いで座りなおした。

「先に1つだけ言っておきます。」

コホンと1つ咳払い。

「こちら側が現実です。詳しい話はまた後ほどに」


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神稲  沙都琉
作品は観る者がいないと成立いたしません。観る者が1人でも成立いたしますが多ければそれだけ物書きという者ははりきるのです。観る者が育てるという役を選んでくれたなら物書きは安心して書くができるでしょう。