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才能なんかなくても、40年絶え間なく淡々と仕事する方法

同じ仕事を淡々と続ける方法

漫画家のひうらさとるです。
今回は“40年間同じ仕事を淡々と続ける方法”について書こうかなと思います。(実は2024年の今年は私漫画家生活40周年なのです。知ってる方には「もう、今年40年って何回言うんだよ!!」て感じですよね笑)

私は特に際立った才能があるタイプの漫画家じゃないので。(絵も上手くはないし、話も「こんな物語、見たことない!」みたいな突き抜けたものじゃないし、なんか隣にいる気さくなお姉ちゃんみたいな感じですよね、我ながら。)
でも、そういう“普通”の人だからこそ、この方法は他の仕事の人にも応用できるんじゃないかなと思って書いてみますね。

非凡ではない漫画家がずっと連載出来てたのは、なぜ?

実は、原画展で40年の歩みを年表にしてパネルにしてもらったんですよ。
この期間はこの連載、あの期間は別の連載って感じで縦にラインが入ってるやつ。可視化されて我ながら驚愕。

スタートが84年…歴史すぎてビビる…


「えっ怖、ホントにこんなにずっと絶え間なく仕事してたん?」
なんなら特に量産してた時期は、同時に3、4本の連載ラインが入ってて…。
唯一子どもが生まれてから半年くらいは休んでるんですけど、その間もこっそり生後1か月くらいの時に今メンバーシップでも読める15センチの恋人」っていう短編カラー漫画を描いとりましたわ…。4ページだから大丈夫かな?ってついつい高齢出産を顧みず…。

もちろんこうやって淡々とお仕事を続けてこれたのも、まずは読者の皆さんがいてくれて、それを仕事としてくださる編集さんがいて、手伝ってくれるアシスタントさんがいて、家族も支えてくれて…本当に感謝しかないなと思います。
で、それに加えて、娘にもよく「ママは怖いくらい運がいい」って言われるくらいの強運、この2本柱でどうにかこうにかやってきました。
自分的にはそれのみって思うんですけど、今年いくつかインタビューを受けて「…誰でもやっているのでは?」と思える普通のことに驚かれたり「参考になる!」と言われたりしたいくつかのポイントを書いていきたいと思います。

まず一つ目は、
「必ず打席に立つこと」

どんなときもとにかく打席に立つ、そして来た球は打つ。

フリーランスじゃなくても、会社でもよくありますよね。「これ、君にお願いしたいんだけど」って頼まれたときに、自分に自信がなくても、とりあえず受けてみる。
私の場合は、めっちゃ〆切までタイト!とかギャラが見合わないかなーってお仕事でも「面白そう!」って思ったら受けるし、ちょっと苦手分野かな…と思うジャンルでも「新しい挑戦」と思ってやってきました。


アナログ時代の原画(吉祥寺で原画展をするので準備してます)

もちろんそれが全部うまくいくわけじゃないです。
「無茶しやがって…」と挑戦しすぎて失敗したこともいっぱいあるし、大抜擢していただいたのに結果が出なかったことなんて山ほど(本当にその節はすみませんでした…)
でも長い目で見るとあのときの経験があったから、その後も同じ会社の別の雑誌で連載ができたり、次の作品に活かされたりとつながっていったので無駄には絶対ならないんですよね。
だからまた打席に立とうと思えて、続けられたんだと思います。

二つ目は
「一つの場所にすがらないこと」

例えば、大手出版社の人気雑誌で連載できたとして連載自体も人気があると「この雑誌で看板はれてる連載してるなら大丈夫だ~」と思いたくなるけど、私は常に「これはこれで。なんかせねば…むしろこれがいけたなら他にも鉱脈あるんじゃ?」とキョロキョロしてました。
他の仕事もそうだと思うけど一生安泰なんてあり得ないので。

大きなものにすがりやすくて機を逃す人って「泥舟から逃げるのが遅い」と言われるけど。
例えどんなに他人に羨ましがられる人気の素晴らしい会社でも(雑誌でも)「あと1年後、半年後ここに居て自分は伸び伸び仕事出来ているだろうか?」と想像してそうではなかったら、
そこはもう自分とっては泥舟なんですよ。

トップの写真は29歳頃?何もかもいっぱいいっぱいだったアラサー時代…

三つ目は「複数の柱を持つこと」

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