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命知100年に向けてー私たちの所信表明

皆さまに日頃からご贔屓を頂きまして、
お陰様でパナソニックに来て1年が経ちました。
様々な場面でお力添えをいただきまして本当に有難うございます🙇

今回は1年間の総括と未来に向けた所信表明を共有させていただきます。
所信表明は2032年5月5日(命知100年目の終わり)に向けたものです。

私はこの内容を通じて社内外の仲間づくりに励んでいきます。
何か少しでも感じられた方はFacebookメッセンジャー等で、
ドシドシご連絡頂けますようお願い致します。泣いて喜びます😂

命知とは?
パナソニック(前身は松下電器、当初は松下電気器具製作所)の創業年は1918年ですが、その14年後の1932年5月5日に創業者である松下幸之助が産業人の真使命に目覚めた年を「創業命知元年」として大切にしています。

パナソニックWebサイトより引用

産業人の使命は貧乏の克服である。そのためには、物資の生産に次ぐ生産をもって、富を増大しなければならない。水道の水は価(あたい)あるものであるが、通行人がこれを飲んでもとがめられない。それは量が多く、価格があまりにも安いからである。産業人の使命も、水道の水のごとく、物資を無尽蔵たらしめ、無代に等しい価格で提供することにある。それによって、人生に幸福をもたらし、この世に楽土を建設することができるのである。松下電器の真使命もまたその点にある。
そして、この真使命を達成するために、建設時代10年、活動時代10年、社会への貢献時代5年、合わせて25年間を1節とし、これを10節繰り返すという壮大な250年計画を提示した。

パナソニックWebサイトより引用

命知100年とは、25年間のサイクル×4節を繰り返した状態。
なぜ25年のサイクルなのか?
人が生誕し成熟してくる(子供を産み育て始める)のが25年。
一つの世代の単位として創業者が設定したのではないかと
私は推察しています。

1年間(22年4月~23年3月)の総括

2022年4月1日(入社日)に書いたnoteがコチラです。

15年前に新卒採用で不採用になってから15年越しに入社したパナソニック製品と松下幸之助が大好きな新入社員(オジさん)の私。

面白がってくださる方に囲まれて、本当に多くの方と出逢い、会社の問題点や課題、そして何より将来を語り、人生二回目の思春期が到来しました😂

ご縁が繋がり、記念すべき?事業会社制(一般的にはホールディングス制)になってからグループ全体の採用広報の1人目の記事(コチラ)に選んでもいただきました。が、何の成果も残していない・・・。

出逢いに恵まれて1年を通じて嬉しいことが多かったですが、22年12月に組織長になってからスピード感を持って組織活動の優先度を判断し、辞める意思決定をした取り組みも多く、それらによる反作用も思いっきり、これでもか!と経験しました😓
(実録 大企業で新規事業を辞めると何が起こる?はどこかで書きたい)

しかし、選択と集中によりリソース投下が出来たことにより、経営トップ含めた多くのリーダーの皆さんと共に次世代事業推進本部(FBD;Future Business Division)を創設することが出来ました。
世界のお客さまに対峙していくための準備が整ってきました。勝負はこれからです😁

パナソニックの根本的な経営課題

経営幹部だけではなく、社内外の多くの方々と経営課題について討議をし続けてきました。創業者の死後、40年間の停滞の原因は何なのか。

しかし、個々の事象で起きていることから全体像を掴むことは難しく、
いったいどうしたらこの会社を良く出来るのか・・
確信を持てないまま時間だけが過ぎていきました😓
一応、元コンサルなんだけどなぁ・・とも思いながら。

そんな中、私は多くの選択と集中の意思決定とその反作用に苦しむ中で何度も悪夢を見ました。

悪夢を記事にする過程でも、私自身気付かされたことがありました。

それは、

パナソニックの経営理念(社内では「経営基本方針」と呼んでいる)を自分もチームも実践・体現していないじゃないか・・と。

松下幸之助が大好きで入社したのに、自分自身がチームメンバーと経営理念について十分、想いを持って語っていなかった。

切磋琢磨しようとしていなかった。

それを深く反省し、2023年の年始にはコチラを書いていました。

私たち社員の日常の会話でいかに経営理念が語られるかという量的な視点、
そして、経営理念の体現を通じて感動を与えるという質的な視点について考察しました。

でも全然足りなかった。記事を書いただけで自分とチームのアクションになっていなかった😢

この1年の試行錯誤を通じた、パナソニックの根本的な経営課題は?

 に対しての私の答えは、

「経営基本方針を実践・体現出来ていない」

というシンプルなものになりました。

所信表明の背景

「経営基本方針を実践・体現出来ていない」ことがこの会社の課題である。

と結論付けたわけですが、パナソニックの社員で経営基本方針と言う言葉を聞いたことがない人はいません。

皆が知っています。なんなら何度も唱和してきた。

少し前まで朝会で巻物を使って唱和していた組織も多かったとのこと。

しかし、私は/私たちは実践・体現出来ている!という人を見聞きすることはありませんでした。

創業者はー 当時の松下はー という自分ではない過去の話として語られることが多いものになっています。

そして、少なくない人が大企業病(私のnote内ではパラダイス症候群)に感染してしまっているのです。

経営基本方針がおざなりになってしまっている原因は何なのだろうか?
メンバーとの討議を通じて2つが浮かび上がってきました。

  1. 経営基本方針には理想的な状態が書かれているので、個人個人が実践するには現状とのGAPがあまりに大きくて掴みどころがなく挫けてしまう
    (真正面から受け止めるには相当の覚悟が必要になっている)

  2. 経営基本方針には理想的な状態が書かれているので、学校の校則のように義務的に説教されているように感じてワクワクしない
    (会社↔社員の関係が急速に変化。昔のように、やれ!では動けない)

上記の状況に陥ってしまわないように、
下記の4点を強く意識して挑み方を考えることにしました。

  1. まず感動がないと何もはじまらない
    熱く、Inspireさせるのはリーダー自身の役割であることを自覚し逃げない

  2. 一人ひとりが近い将来に向けてワクワクしないと続かない
    実践・体現していくことを通じて、一人ひとりが近い将来、どんな存在になっていくことが出来るのか、ワクワクする明確なイメージを持つこと

  3. あるべき行動について共通言語を持ち深めていく
    あるべき行動を纏めたバイブル=共通言語を持ち、毎日確認し続ける

  4. チームで挑む
    個人個人が実践・体現することを義務として強いるのではなく、自分を含めたチームとして実践・体現していく

これらを徹底してやり続けるためには、中間管理職は勿論のこと、
経営者のコミットメントが不可欠とも感じました。

しかし、「私たちは経営者じゃないから権限がないから無理なんです。経営者が変わってくれないと無理なんです」と他責に逃げてしまっては何の意味もありません。

それこそ大企業病患者の常套句です。

だったら、次世代を担う多くの経営者を集積・輩出すること自体を私たちのチャレンジしよう。

経営基本方針を実践・体現していく過程で経営者は自然に生まれてくるものだと解釈をしました。

【所信表明】
私たちが次世代経営者の集積&輩出集団になる

そして、2023年4月5日 部門Kick Offにて所信表明を行いました。

所信表明 Why? パート

Why? パート

パナソニックの根本的な経営課題は何か?

次世代を担う経営者が足りない

私たちが次世代を担う多くの経営者を集積&輩出集団になる

命知100年(2032年5月5日)までにー
・すべての人がリーダーとして社員稼業できる人(経営職)
・すべての基幹職が世界一の水準に挑み成果を残せる人(経営トップ/CXO)

所信表明 How? パート

How? パート

そのためには経営基本方針を徹底的に実践・体現する
・経営とは感動をもたらすこと
・お客様大事/幸せの、チカラに。
・社員稼業/一商人
・衆知経営
・日に新た

所信表明 アクション パート

アクション パート

バイブルとして、ファーストリテイリング柳井正氏が著者の
PHP「経営者になるためのノート」を指定しました。

成果をあげるために経営者に必要な4つの力 by 経営者になるためのノート

本書で語られている「成果をあげるために経営者に必要な4つの力」は、
変革する力、儲ける力、チームを作る力、理想を追求する力。

それぞれ、
・変革する力→日に新た
・儲ける力→社員稼業/一商人
・チームを作る力→衆知経営
・理想を追求する力→お客様大事/幸せの、チカラに。

と創業者である松下幸之助が残した経営基本方針を構成する言葉とかなり近いニュアンスであると捉えています。

「経営者になるためのノート」の中にも記されていますが、柳井さんは、松下幸之助に影響されたと懐古されており、私は現代で松下幸之助哲学を体現されていらっしゃる方であると捉えています。
(勿論、各方面からの批判を恐れず言うとー です)

幸之助氏に会うことはなかったが、著作は数多く読んで学んだ。水道哲学こそ産業人の使命であり、自らの原点とした。ユニクロが現在のように発展したのも幸之助氏のおかげであると感謝。

パナソニックの創業100周年記念フォーラムでの柳井 正氏の発言内容より


最後は、“Inspire”という言葉をあげて、
理想を追求する使命感を一時も忘れず、
皆で魂を込めてぶつかり合いながら、
心を震わせながら、
パナソニックグループを
世界で最も意欲的で優秀な人が集い育つ
世界一の会社にしたい

と締めました。

グラレコ全体像

※グラフィックレコーディング(グラレコ)を担当くださったのは私の友人。費用は私の自腹です。


最後まで読んで下さり誠に有難うございます🙇

私はこの内容を通じて社内外の仲間づくりに励んでいきます。
何か少しでも感じられた方はFacebookメッセンジャー等で、
ドシドシご連絡頂けますようお願い致します。泣いて喜びます😂

💗ハートマークも良かったら、宜しくお願い致します🙇

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