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Figma Config 2024現地参加レポート:サンフランシスコで感じたAIとヒトのデザイン

2024年6月26〜27日にサンフランシスコで開催されたFigmaのカンファレンス「Config 2024」に現地で参加してきました。

Figma CEOのDylan Fieldが壇上で身振りを交えながら観客へしゃべっている。背後のスクリーンにはConfigの文字とキーグラフィック。
Product Launch Keynoteのはじまり

今回のConfigの目玉はAIを活用した新機能とそのためにリニューアルされた「UI3」でした。そして、カンファレンス全体のテーマの中心には、やはり「AI」があったと感じます。

サンフランシスコといえばシリコンバレーに象徴されるテクノロジーの中心地です。この場所でConfigに参加することでAIとヒトの関係という今回のテーマをより深く実感をもって受け止めることができました。

AIとヒトを考えるセッション

特に印象的だったセッションは「AIとヒトの関係性デザイン」についての講演でした。パーソナルAIアシスタント「Dot」を開発しているNew ComputerのSam WhiteさんとJason Yuanさんが登壇しヒト同士が徐々にお互いを理解し関係を深めるようにAIも同様に関係性を構築していく必要があるのではないかという内容でした。

その他にもAIによるクリエイティブの拡張や今後AIが獲得するであろう知性についてなど興味深いセッションが多数ありましたが、どれもAIとヒトの新しい関係性が共通のテーマとなっていました。

自動運転車が走るサンフランシスコ

サンフランシスコの街中でWaymoの隣の車線でまたWaymoが走っている
WaymoのとなりをWaymoが走っている

会場のMoscone Center付近のサンフランシスコの街中では完全自動運転のタクシーがいたるところで走っています。もちろん私も乗ってみました。

サンフランシスコの街中を走るWaymoの車内。ダッシュボードに搭乗者が操作できるパネルがある。パネルには目的地表示(Heading to Moscone Center)、現在の道路状況、音楽再生状況や切り替えのUI、サポートへの連絡用ボタンなどがある。
搭乗者が操作できるパネル

最初はただ「すごい!」という感想しかありませんでしたが、振り返ると乗り込んだ際に流れていた落ち着いたBGMや操作パネルの穏やかなUIの振る舞いは、AIや自動運転に対する不安を和らげるための工夫であったことに気づきました。すでに現実の街中でAIとの関係性を意識したデザインがなされていることに強い衝撃を受けました。

サンフランシスコでこうしたセッションを聞き実際にAIが実装されている場面を体験することでAIとの関係性デザインがもはや必須であることを強く認識しました。

AIとヒトの関係性をデザインする

これまでもビジュアルやトンマナ全体からサービスの「人格」を表現することは大切にされてきましたが、これからはその「人格」が自律的に話し、動き、それぞれのヒトとの文脈の中で「関係性」を築く時代になります。

Configの会場。Configの最終セッションが終わりオレンジ色の照明の中人々が出口に向かっている。天井からつるされているディスプレイにはConfigの文字。

そのことを意識してデザインを行うことが今後のスタンダードになるだろうと強く直に感じることができたのが、今回のConfigに現地で参加した最大の収穫でした。

今後、AI関連技術を使うだけでなく、それをデザインする場面も増えてくるでしょう。その際、自分やユーザーがヒトとしてどう感じるかを大切にし、それをデザインに反映させることが、ますます重要になると感じます。

そのようなデザインをどのようにすればよいのか?という問いを常に考えながら今後のデザインに臨んでいきたいと考えています。


一緒にFigma Configに現地参加したまつこさん「AI時代に必要とされるデザイナー・PM像を考える」もぜひ読んでみてください!


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