人材/組織開発コンサルへのキャリアチェンジ
こんにちは!ミライフ Executive Career Designer のさとるです。僕がこれまで過ごしてきたHR業界での20年間のうち、約半分は「人材/組織開発」の領域でした。
人材/組織開発コンサルティングの業界にキャリアチェンジすることを検討している方から相談をいただくことが多いので、本記事を書きました。それでは早速見ていきましょう!
全体像をつかむ
人材/組織開発ってどんなことをするか、イメージを持ってもらえるような話からしたいと思います。
企業は「人材育成」や「組織の成長」の観点から、多様な問題に取り組んでいます。近年のトレンドで言えば「人的資本経営」「DX」「キャリア自律」などは頻出のキーワードですね。
例えばキャリア自律(中長期のキャリアを見据えて、変化する仕事環境に応じて職務に必要なことを学び適応していくこと)。企業としては社員のキャリア開発を支援し、キャリア自律を促進しようとしています。個人のパフォーマンスと組織へのエンゲージメントの双方が高まる好循環を作り出すために、全社員のリスキリング支援を仕組化する動きが近年加速してきました。
このように「何のために、誰を対象に、何を提供するのか」が人材/組織開発の基本構造です。それを今回、人材/組織開発コンサルティング企業のポジショニングマップ(以下図)に変換して、業界企業の特長を可視化してみました。
リーダー向け vs 新卒/若手向け
上述のポジショニングマップの縦軸から見ていきましょう。
階層別研修
大手企業ではほとんどの場合、階層別研修が導入されています。若手・新入社員から中堅社員・管理職までに、入社年次や職位などに応じて適切な教育研修を設定しています。
このうち、若手レイヤー(新入社員・若手社員・中堅社員)を対象とした教育研修プログラムを提供するのが得意な人材/組織開発の支援企業は多く(というかサービス参入する敷居が低いので)、割とレッドオーシャンです。
各社がパッケージ型の研修コンテンツを持っていて、多少いじる程度のカスタマイズはあれど、完成度の高い研修プログラムとしてそのまま売りやすく、売上単価も比較的安価(1名あたりの費用は数千円~数万円程度)のものが多いでしょう。
一方で、図のB社・C社のように次世代経営層・リーダー向けの人材育成は、新卒/若手向けよりも顧客の要求が複雑で難易度が高くなります。顧客の課題に対して長期的に伴走し、オーダーメイドでプログラムを企画実施。コンサルティング要素が強く、課題解決力が求められる分、売上単価も高くなりやすいです。
コンテンツ型 vs カスタマイズ型
上述のポジショニングマップの横軸にある「コンテンツ型」の人材組織開発企業の特長を見ていきましょう。
ハイクオリティを担保するコンテンツ型
リーダー向けの人材育成は難易度が高いと前述したように、顧客の要求水準は高く複雑ですから、研修講師に求められる水準も高くなります。対面型の研修でハイクオリティな講師を毎回揃えるのは大変ですね。
そんな時に映像コンテンツであれば、有名企業の経営者、戦略コンサルのディレクタークラス、トレンド企業の事業責任者などビジネストップランナーによる質の高い講義を多くの人に提供することができます。
僕の前職BBTでは、主に次世代経営層・リーダー向けの映像コンテンツを1万時間分以上保有していたため、そのコンテンツを組み合わせたオーダーメイドの研修を提供できることが強みの一つでした。
顧客組織を理解する
最後に「カスタマイズ型」の人材組織開発コンサルの特長について見ていきしょう。
上図のような顧客の組織図を把握した上で、組織毎の課題に対して長期的に伴走し、課題解決していくパートナーとなることが求められます。
それでは、カスタマイズ型の人材組織開発コンサル企業のコンサルタントとしてキャリアチェンジする上で求められることは何でしょうか。僕が採用人事の方からよく聞く採用基準がこちらです。
採用基準
①顧客となる大手企業の組織を理解していること
②顧客に長期的に伴走できること
③構造的な思考力、課題解決力
業界未経験から人材組織開発コンサルにキャリアチェンジすることは可能で、僕自身もその転職支援に関わることが多いのですが、その上で求められる素養が①~③と言えそうです。
「人材組織開発コンサルへのキャリアチェンジ」をテーマに、ここまでご覧いただいてありがとうございました!僕やミライフにキャリア相談したいなって思ってくれた方はこちらから↓キャリアの壁打ちだけでもOKです。
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