三菱商事 2022年度2Q決算を徹底解説!
せーの、全員HAWKS もっともっともっと〜〜!!
どうも〜、シンディアです!
は〜い、皆さまありがとうございます、さて始まりました〜本日のさとり世代の株日記!
今月から続々と発表されまくっている日系企業の通期決算!
主要テーマとしている総合商社の決算も続々と発表されており、ちょっと遅れ気味で申し訳ないですが、現状、三井物産の2Q、住友商事の2Qを、丸紅の2Qすでに執筆してご報告させて頂いております。
そして、今回は総合商社の領主である三菱商事についてご報告申し上げます。
前回の1Q決算記事、2021年度通期分析記事、中期経営計画2024の記事はこちらです。
さて、2021年度は各社大勝利決算となった一年でした!2022年度は双日以外は減益の見通しを示している正念場となる年です!
そして各社の1Q実績と進捗はこちらです!
上位3社も例年通り1Qでは通期の上方修正は行わなかったものの、進捗6割を超えている三菱商事は間違いなくこの2Qで上方修正してくるでしょう!
現状、三井物産の2Q、住友商事の2Qを、丸紅の2Qでも各社2021年度に劣らぬ快進撃を続けているのがわかりますのでしっかりと三菱商事にも期待できそうです!
下記の毎月の資産運用報告で報告させて頂いております通り、三菱商事はも私の株式ポートフォリオの最大割合を占めるものとして保有しておりますので、一番応援している銘柄です!
さて、業界最大手、盟主は2022年度も圧倒的な力の差を見せつけるのでしょうか!早速私と一緒に観てまいりましょう!
三菱商事 2022年2Q度決算
2022年度2Q決算 損益計算書
当期純利益7,200億円(前年差+3,594億円、期初見通し8,500億円に対する進捗はまさかの85%で草)
三菱商事、よくやった!!!素晴らしい!総合商社業界の盟主はこうでなければ!
三井物産も大変素晴らしい決算ではあったのですが、総合力で勝る三菱商事がさらにその先を行ったという感じですね!鉄鉱石よりも石炭が強いこと、事業ポートフォリオをより多角化している三菱商事の強さが際立つ形となりました。
2022年度2Qは、+3,594億円の増益で、2Q利益史上最高額をまたしても更新した形となります!!
今まで影が薄かった複合都市開発グループの増益が1Qにあったと前回申し上げましたが、この影響は大きかったようです。あとは、自動車事業の深津は大きいですね。
肝となっている三菱自動車も先日の2Q決算で好調さを維持して通期見通しを前回1Q決算から+500億円さらに上方修正したことも三菱商事のモビリティセグメントにはプラス材料でした!
持分法損益の仕組みについてはこちらをご覧下さいませ🙇♀️
これらを頭に入れて頂いた上で、下記の図でも整理しておきましょう。
金属資源は、1,427億円→3,215億円(前年差+1,788億円)
自動車・モビリティは、520億円→855億円(前年差+335億円)
複合都市開発は、156億円→1,146億円(前年差+990億円)
天然ガスは、403億円→464億円(前年差+61億円)
と前回に引き続き従来地味だった複合都市開発が躍進してくれていることがわかります!
そして、下図は、先ほどのグラフベースの通期利益の前年比較を、数字で表現した図になります。
三菱商事の当期利益は市況に左右されにくい事業系と市況に左右される市況系の2つに分かれていて、通期利益8,500億円は金属資源と天然ガスの合計の市況系4,510億円を含みますから、三菱商事とはいえ、結構市況系頼みの2022年度見通し8,500億円とは認識すべきです。
そして、後述致しますが、このつうき8,500億円が10,300億円に上方修正されましたが、この傾向は強まる一方です。
(資源商社と揶揄される三井物産のことを言えない。)
で、その中で今回は、鍵を握る市況系から金属資源、事業系から自動車・モビリティ、複合都市開発、天然ガスの3事業、計4事業をざっくりレビューして参りたいと思います!
金属資源グループ
まずは三菱商事の2Q当期利益7,200億円の約半分も貢献する中核事業である金属資源グループです。
金属資源は、1,427億円→3,215億円(前年差+1,788億円)
期初見通しが3,310億円でしたが、3,990億円とほぼ4,000億円へ上方修正しました!
引き続き豪州原料炭事業における市況上昇をプラスに受けた形となります!
非常に喜ばしいことであるのはもちろんなのですが、
リスクとして1Qまで好調であった銅市況の軟調を保守的に見積もるべき堅調です。
銅地金(US$/MT)ですが、期初7,826→11月9,017→2月9,502→5月9,692→8月9,513と引き続き9,000台は維持していましたが、ついに11月8,595と9,000を割り込み通期の見通しも8,069と▲749も低く見直すことになりました。ですので、US$100/MTで年間25億円の増益/減益ですから、今後も下落が継続するのであれば金属事業の成長鈍化は織り込むべきでしょう。
後述致しますが、2022年度見通し8,500億円を10,300億円に上方修正しましたが、この2Q当期利益7,200億円と爆益のおかげと知っても過言ではないので引き続き堅調な利益成長を期待したいところです。
自動車・モビリティグループ
次に2020年度爆損となり、2021年度は一転台復活を遂げ自動車・モビリティセグメントについてです。
自動車・モビリティは、520億円→855億円(前年差+335億円)
引き続き順調ですね!
やはり、自動車需要が好転してアジア自動車事業における持分法利益増加もありますが、三菱自動車が赤字ではなく黒字化してなおかつ1Qに引き続き通期見通しを上方修正するほど好調なのが大きいです!
先日の三菱自動車の2022年度2Q決算にて好調な1Q実績を踏まえて通期見通しが上方修正されることが判明致しました。
三菱商事の同社持分は20%であるため、三菱自動車の持分法利益は大きいです😁
複合都市開発グループ
そして今回1Qから早速利益貢献に資した複合都市開発です。
複合都市開発は、156億円→1,146億円(前年差+990億円)
前年400億円、今期は1,210億円通期見通しであり、一過性の不動産売却益とはいえ上期1,146億円の利益実現は立派です。
通期1,210億円ということはこれでもう今年は終わりだと思いますが、三菱商事はこんな隠し球を持っていたのかと驚かされましたし、総合商社業界の盟主の事業基盤の多様性を改めて認識させられました。
まぁ正直、地味すぎて、今までこんなセグメントあったっけというのが実感でした笑
天然ガスグループ
そしてこちらは進捗通りのほぼ2Q実績となった天然ガスグループです。
天然ガスは、403億円→464億円(前年差+61億円)
昨年もそうですがスロースターターである天然ガスですが、最も恐れていたロシアLNG関連の減損がなかったので、その意味で胸をホット撫でおろしました。
三井物産は同日発表の2Q決算で、さらにロシア資産の減損を発表しておりますので、三菱商事もどうなのかなと心配していたのですが、2Q時点では特に損失としては見込んでいないようです。
キャッシュ・フロー
三菱商事の2022年度2Qの営業収益キャッシュ・フローは、
営業収益キャッシュ・フロー7,070億円(前年同期は2,138億円)
となり、今年もロシアリスクで特に問題が起きなければ、通期営業収益キャッシュ・フロー1兆円となり、増配への期待がより一層高まりますね!
三菱商事 2022年度業績見通し 損益計算書
ここまでの堅調な2Qの実績をご覧になるとお分かりのように、三菱商事の2022年度通期業績見通しを上方修正しました!!!
当期純利益10,300億円(期初見通し差+1,800億円)
と遂に純利益1兆円を超える決算を発表しました!
追加の株主還元に関しては、配当を5円増額の155円とし、自己株式追加取得700億円を発表しました!
自己株式取得に関しては、2021年度が通期700億円の取得でしたので、さすがに1兆円超えの決算ですし、2022年度は通期1,000億円規模の取得を期待したいところです。
というか、EPS705.66円なので、配当155円は、配当性向22%にしか及びません。
確かに自己株式取得700億円が今回実行されたとしても、中期経営計画2024では、総還元性向30%から35%を目指すと言っておりますので、この不足分がきちんとこの公約を満たしてくれるものであることを期待します。
いい会社なんですけど、保守的すぎるんですよね。
まぁ私の最大ポートフォリオの銘柄なので一番応援しておりますのでなんとか頑張って下さい。
三菱商事 中期経営計画2024
三菱商事は、前回5月に2021年度決算および2022年度経営見通しの発表と同時に3ヶ年の中期経営計画2024についても発表いたしましたので、ちょっとこれ以上書くと量が多すぎるので、別途下記の記事にてご報告させて頂きましたのでご確認くださいませ🙇♀️
三菱商事 2Q発表日11月8日の株価
三菱商事の株価は、発表日である11月8日以降軟調です。で、急に下記の株価が上がっているのはバフェットさんが追加の取得をしたのが原因です。
確かに2022年度は純利益1兆円決算という歴史的決算を発表したものの、株主としての恩恵が少なく、ともに喜べない残念な決算であった感は否めません。
もちろん、三菱商事という親方日の丸色の強い保守的な会社が資源バブルを追い風にしたこの1兆円決算で羽振りの良い株主還元ができないのもわかりますが、中期経営計画2024でこの先3年間の株主還元の改悪があったばかりで、中期経営計画2024の初年度からちょっとこれだとな、という寂しい気持ちがあります。
三井物産と異なり、ロシアLNG減損などは今の所は認識していないのですが、正直配当の点では課題はありますよね。
中期経営計画2018では、当期利益9,000億円で配当性向35%だと配当200円と言いましたが、それに準じる利益見通しがありながら、2021年度150円からちょっと毛の生えた155円の配当にとどまりましたからね。
バフェットさんの追加取得があったからこそ、これを執筆している11月22日時点ではいいかと思いますが、まぁ本来利益8,000億円で200円の配当の話(前回中期経営計画)はどこ行った、とつっこまざると得ません。
一番応援しているからこそはっきりと私は物申します。
こちらが1年間の推移ですが、なかなか株価5,000の壁を超えられておりません。
三菱商事 2Q決算総括
三菱商事の2Q決算ですが、株主還元が渋いのは惜しいところではございますが、トータルでは、1兆円決算という節目の目標をぶち上げたことですし、一定の評価に値する2Q決算だったと思います。
少なくとも、2022年度は三菱商事が総合商社レースではトップを走っていくでしょう。
もう三菱商事には、他の総合商社と比べて勝った負けたを競う次元からは卒業して、とにかく株主利益に資する経営にフォーカスするもう一歩上の次元でのレベルを期待したいです。
このために今後3年間でどうやっていくのかという議論になるので、中期経営計画2024の分析記事も是非ともご覧くださいませ🙇♀️
私も私の両親も三菱商事の株をそこそこ持っており、我が一族の金融資産も三菱商事の業績に左右されるので、特に頑張ってほしい総合商社であることに変わりはありません!
さてと、遂におわたので、最後に伊藤忠商事の記事をこれから書きます!
円安でなかなか米国株式投資に踏み切れない今だからこそ、日本円で投資できてグローバルにキャッシュ獲得機能に長けている総合商社への投資妙味は高まります。
次は2月の3Qでまたご報告申し上げます🙇♀️
本日の報告は以上となります🙇♀️
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