なんとなく世の中に自分をあてはめるという行為。スキルよりマインドが先にないからつらくなる。
NHKクローズアップ現代+で職業訓練が取り上げられていました。国(厚生労働省)が提供する、無料でキャリアアップにつながる職業スキルを習得できる制度です。
いつもすごく違和感があるのですが、なぜスキルの取得が先に来るのかなと。職業訓練に限らず、通常の就職もそうです。スキルを登録して、マッチングを行って就職する。(「シゴトでココロオドル」ウォンテッドリーのようにやりがいでマッチングする会社も出てきましたが)
スキルって、世の中の動向に大きく左右されるもので、コロナ禍の今はIT(デジタル)プログラミングが世の中で必要だからともてはやされていて、それを学べば一生食べるのに困らないという。(インタビュー受ける人がみんなそういいます(笑)
医療事務の資格、簿記、パソコン操作などを毎月定額のお金をもらいながら、身につける。
確かに、基礎体力がないところでスポーツはできないので、リテラシーは大切だと思いますが、AIが発達して代替えされる仕事が増えてくる今、ただ単にスキルがあるというだけでは、おそらく雇われること(エンプロイヤビリティ)はないのではないかと。
やはり人は何らかの想いをもってこそ動き出すわけで、想いがない人とは一緒に働く気はでてこないし、価値をつけることができない。世の中の潮流や組織などの考えという文脈に自分がマッチングするか、適切な場所に自分をおけるか、が大切。
本来は、自分の考え・思想などのマインドがあって、それを実現するためにスキルがあるはず。
それなのに、その時々に世の中のトレンドに合わせてスキルを身につける。潮流が変わったらまた別のスキル。
名刺の裏に、たくさんの資格を入れているマニアの方がたまにいらっしゃいます(笑)
レベル感は違うかと思いますが、ビジネススクールにでビジネススキルを身につけることが目的となっているのも同じことだと思います。(多くの方は仕事で不足していたり鍛えたい部分を身につけようと考えていると思いますが、MBAホルダーになることが目的の方もいらっしゃるかと)
小さなことでも、自分が実現したいことや、社会に価値を提供するできることがあって(アフガニスタンで亡くなった医師の中村哲さんは「世の中の一隅を照らす」とおっしゃっていました)そこからどう実現するかの手段の一つにスキルがあるはず。それがないところで、社会でトレンドだからといって自分にあわないスキルを身につけようと思っても、つらいし、きっとモチベーションがあがらない中では身につかない。
自分と向き合うことは大変なことでもありますが、まずは小さなことでも自分の中にある動機をみつけてから一歩踏み出してみる。余裕がないと難しいことではありますが、心の声に従うことが大切かと思いました。