見出し画像

「ポーカー数学の教科書」に関する疑問点について


現在日本語訳で出版されている本で「ポーカー数学の教科書」という本があり、オッズ等の計算をひととおりまとめた初級者向けの本という位置づけのようです。例題も都度入っています。

この本の第7章「インプライドオッズ」の章のハンド例#1に何度考えてもよくわからなずもやもやする疑問点があったので書くことにしました。内容は以下のとおりです。

有効スタックサイズは100BB
相手 MP(下手なマニアック) 5BBにオープン。
HERO CO 7💛8💛でコール。他はフォールド。
フロップは 6♧T♢A💛 MPは11.5BBをベット。
あなた ?

ここでこの本は、ターンに9を引く確率は8%しかないが、相手は下手なマニアックなので、本当にハンドがあってもブラフでもターンで継続ベットしてくるだろうという理由で、ポットオッズは合わないが9を引けば気づかれにくいこともありスタックできる可能性が高いため、コールを選択しています。

これについて、以下のように考えました。(※話を単純にするために相手はターンでなにが落ちようとも残りのスタック全て(83.5BB)をオールインしてくるものと仮定します。)

100回中92回起こる→ フロップで11.5BBをコールし、ガットドローをミスしてターンでフォールドする。92回起きるので損失額は1,058BBです。
100回中8回起こる→ 
ストレートが出来て相手をスタックする。HEROは相手のスタック(83.5BB)とフロップの投資額の11.5BBと相手のフロップベット額11.5BBとフロップのポット11.5BBを合わせた額が手に入ります。利益総額は944BBです。

つまり100回試行するたびに114BB損失を出すことになるため、コールした瞬間1.14BBの損失となります。

(※実際にはガットドローのターンで引ける確率は8.5%程度であるため、11.76回に1回しか引けない計算になるため、最低でも相手から11.5×11.76≒136BB程度取れないと割に合わないのではないでしょうか。)

またこれは相手がターンでも打つもののオールインはせず、ブラフの場合に抵抗されたら諦める心づもりがあるケースや、9を引いてなおリバーで再逆転されるケース等は考慮していません。そのため、実際はより損失を出す可能性があります。(※そもそも、プリフロップで降りるべきではないかという考えは今回のテーマと直接関係がないため割愛します。)

現状、出版されて何年も経つようですがこのような指摘がされた話を聞かないので、もしかしたら私の考えが間違っているかもしれないのでその場合はどなたか教えてください。

記事は以上です。今後も気が向いたら発信していこうかと思います。

いいなと思ったら応援しよう!