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写真を楽しむためのステップ ①いい写真とは

写真を撮って、SNSに投稿したり、人に見せたりしている方は多いと思います。自分で「いい写真だな」と思えるものが撮れたときは嬉しいですし、その写真を見てくれた人から「いい写真だね」と言われると、さらに喜びが増して、写真を撮る楽しさも広がっていきますよね。
では、「いい写真」とは何でしょうか?


四半世紀ほど前までは、カメラを上手に扱えるのはプロだけでした。しかし、今では誰でも性能の優れた一眼カメラを手に入れることができ、シャッターを押せば簡単に写真を撮れる時代になりました。スマホのカメラも非常に優秀です。誰もが、目の前の風景を正確に写すことができるようになりましたが、それだけで「いい写真」と言えるのでしょうか?


シャッターを切るときには、「かわいい」「きれい」「好き」など、心が動く瞬間があります。ペットを撮るとき、家族を撮るとき、好きな乗り物や花を撮るときなど、何かを感じながら撮影しているはずです。山頂で昇る朝日を撮るときには、きっと特別な高揚感を味わうでしょう。撮影時の気持ちは写真にも反映されます。


あるとき、私は川辺の黄色い小さな花を撮影していて、その花の健気な姿が当時の自分と重なり、「頑張ろう!ありがとう!」と励まされるような気持ちになりました。涙があふれ出しながらシャッターを切ったことを、今でも覚えています。その感情は、鑑賞する人にも伝わるものです。実際、写真展でその作品を展示した際、共感されたのか、写真の前で涙を流している方がいらっしゃいました。


「いい写真」とは、実際には 見えていない 何かが写り込んでいるときに生まれるのではないでしょうか。

福島県喜多方市 2016年8月撮影
FUJIFILM X-T1 + XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR
(佐藤尚写真集「47サトタビ」収録)



▼佐藤尚写真集「47サトタビ」
詳細やご購入は ホームページ をご覧ください

価格 3,000円(税込)


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