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テレ東ドラマ「週末旅の極意」に学ぶ家族旅のすゝめ

「週末旅の極意」というテレビドラマをご存知でしょうか?

「週末旅の極意」は、テレビ東京が手掛ける旅ドラマで、2023年に1作目が放送、2025年1月からは2作目が放映されています。

後悔しない人生について考える夫婦をリアルに描き出す1作目

出典:テレビ東京ホームページより

夫婦には夫婦だからこそのさまざまな悩みがありますよね。
お互い多忙ゆえの日常生活でのちょっとしたすれ違いから、子どもを持つかどうかなど多くの夫婦が直面する課題など、状況によっては夫婦であってもなかなか素直に話ができない場面も多々あります。

2023年に放送された第1作は、共働きで多忙な生活を送る矢吹真澄(観月ありさ)と仁(吉沢悠)の夫婦が、週末旅行を通じて夫婦関係を見つめ直す物語です。

仕事中心の生活で心の距離が広がる中、結婚記念日に箱根・芦ノ湖の旅館を訪れたことをきっかけに、週末ごとに旅に出るようになります。

旅先で出会う人々や美しい風景に触れる中で、夫婦はそれぞれが抱える問題と向き合います。

各話では、夫婦の葛藤や成長が描かれます。会津では仁が部下との関係における誤解を解消し、富山では真澄が仕事への劣等感に向き合います。
また、京都や福岡では元恋人との再会や子供を持つことへの不安など、人生の選択に直面するエピソードが展開されます。

最終話では最初の旅先・箱根に再び訪れ、「夫婦として何が大切か」を問い直します。子供がいなくても一緒にいる幸せを確認し、新たな未来へ歩み出す決意を固めます。

当時のさ夫婦もまだ子どもはおらず、将来的には子どもが欲しいが、なかなかやってこない。

そんな中で、ひょっとすると子どもを持たない2人だけの将来もあるのではないか?なんて思いも持っていたり(おそらく妻も)、時にはその話で夫婦間がギクシャクしていたので、このドラマを見ながら当時は深く考えさせられたことを覚えています。

子どもの成長と共に、いつの間にかできてしまった家族の距離を埋め、再集結していく家族の姿をリアルに描く2作目

出典:テレビ東京ホームページより

思春期になると、家族と一緒に行動する、ましてや旅行する機会は激減しませんでしたか?

意識しない間にも、物理的には近くにいる家族にも関わらず、遠く思える、見えない距離感を感じた経験がある方も多いのではないでしょうか。

続編となる「週末旅の極意2~家族って近くにいて遠いもの~」は今まさに放送中で、今度はテーマを「家族」に広げています。

山岡優子(石田ひかり)と義正(甲本雅裕)が、距離を感じるようになった夫婦関係、子どもたちとの家族の絆を取り戻すために週末旅行を重ねる物語です。

子どもたちが巣立ち、夫婦の会話も減少した中、懸賞で当選した会津への旅をきっかけに家族4人が再集結。
旅先でのエピソードを通じて、親子間や夫婦間の心の距離が少しずつ縮まっていきます。

各エピソードでは、家族それぞれの葛藤や成長が描かれます。
例えば、娘・めぐみ(大原優乃)はやや父母世代の価値観からは心細く感じる恋人を家族にどのように紹介すべきか、悩みます。また、息子・誠(島村龍乃介)も、同じく従来の「安定」とは異なる夢に向かうための進路に悩む様子が描かれます。

父母世代の価値観(就職は安定した会社員がいい!結婚相手は安定した大企業勤めがいいなど)では、やや心配がつきまとう子どもたちの今後について、ときにはギクシャクしながらも互いに歩み寄っていくリアルな描写は、いま30代の私にとって懐かしく、またややほろ苦い十数年前の記憶を呼び起こします。

子どもだった私に対して、きっと私の両親も言葉には出さずとも、胸の内に秘めたことがあったのだろう、と思いを馳せるとともに、あらためて感謝せねばと思います。

一方で、ドラマの中では父母視点での悩みも鮮明に描き出されています。

昨年第一子の誕生を機にパパになった自分は、父としての立場でも将来の自分に重ねるように見てしまいます。

世の中の変化が加速度的に早くなる中、私の子どもが成人し、自分の進むべき道を自分で選択する時(もっと早く訪れるかも)には、私と私の両親の間の価値観の溝よりもっと大きな価値観の溝ができているかもしれません。

そんな状況にあっても、きちんと本音で話しあい、子どもの進むべき道を応援できる父親でありたいな、と思います。

このドラマの魅力は”リアルで繊細な人間関係の描写”

ドラマの構成は至ってシンプルで、毎度日本各地のホテルを訪ね、ホテルとご当地の食の魅力を紹介しつつ、夫婦・家族の人間模様を描く、というものです。

構成がシンプルであるがゆえか、人間関係の描写が際立ち、非常にリアルに、そして真っ直ぐ届いてくる感じがします。
このドラマは観ていてとても優しい気持ちになれるというか、心地よく感じます。

旅先の魅力だけでなく、自分自身や家族との向き合い方を考えるヒントにもなる素晴らしい作品ですので、ご興味ある方は是非ご覧になってみてはいかがでしょうか

週末旅の極意とは何なのか?

思春期の頃、そして何かと忙しかった大学~社会人駆け出しの頃を思い返すと、私は両親と旅行に行くことは少なかったように思います。

ところが、ふとしたきっかけから家族で旅行に行く機会が増え、週末・・・というわけにはいきませんが、今では年1回は必ず行っています。(増えた家族も一緒に!)

家族における週末旅の極意とは何なのか?自分なりに考えてみると、

「家族の絆を深め、個々の成長や多様性(家族でも違う!)への理解を促す非日常体験を共有すること」

なのかなあ、と今は思っています。

両親もそうですが、きょうだいとも旅先で話をしていると今でも発見がたくさんあります。

旅先で一緒に行動するので、接触時間が単純に多いのもありますが、やはり旅先の非日常体験(大自然を満喫する幸福感など)が心身のリフレッシュ・リラックス効果を生み、家族の団欒をより深めてくれるのかもしれません。

家族旅のすゝめ

ときには家族であっても、その関係に距離や漠然と閉塞感を感じることもあると思います。

でも、そんなときにこそ、家族旅での非日常体験を上手に使ってみるといいかもしれません!

P.S

旅ドラマだけあって、旅先のホテルも素晴らしいホテルばかりです。
1作目と2作目の両方で登場した黒部・宇奈月温泉のホテルやまのは、には1作目の放送がきっかけで夫婦旅に出かけたのがいい思い出です。
このドラマは旅行先を探すために見るのもおすすめです!

宇奈月温泉駅の駅舎
「黒部・宇奈月温泉やまのは」正面エントランス
受付ロビー前の待合スペース
黒部峡谷鉄道のトロッコ電車からの景色
トロッコ列車の終点欅平の大自然

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