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【小説】とあるゲイの恋物語【第7話】

ランチを食べ終え、2人はお店の外へ出た。

「この後は、どうしよっか?」
こうすけがそう聞くと。

「近くの公園で、少し散歩しませんか?」

「いいね。行こう。行こう。」
そう言って、2人は歩き出した。


公園へ向かう途中、自動販売機の前に立ち止まった。

「としやくん、飲み物いる?」
こうすけが聞いた。

「はい!」


「どれにしようかな…。」
としやが悩んでいると、こうすけが先にブラックコーヒーを買った。

ガタンッ

それを見てとしやも
「そしたら、僕も、同じもので。」

そう言って、ボタンを押そうとした瞬間…
2人の指が重なり、おどろき身を引き合った。

としやが照れた様子で
「あっ、すみません。」

こうすけも照れた様子で
「俺のほうこそ、ごめん。」
と言ってコーヒーを取り出し、としやに渡した。

「はい。これ」
「あ、ありがとうございます。」
コーヒーを受け取ると、

2人は、緊張した様子で
少し離れて歩き、公園へと向かった。

公園に到着。
公園は、あたり一面、青々とした芝生が広がっていた。


「すごく綺麗な芝生だね。」

そう言うと、こうすけが芝生の上で寝転び始めた。

「としやくんも寝転がろうよ。気持ちいいよ。」

こうすけに誘われ、としやも横に寝転んだ。

「・・・」

少し間、2人は空をながめて

「また一緒に来ようね。」

こうすけがそういうと

「はい」

としやも照れた様子で返事をした。


あたりが少し薄暗くなり始めた頃

「としやくん、そろそろ、帰ろうか。」
「そうですね」

立ち上がり、公園から駅へ向かった。


「今日はありがとう。とっても楽しかった。」
「こちらこそ、ありがとうございました。」

としやが勇気を出して、
「あの、今度、こうすけさんの手作りハンバーグが食べてみたいです。」

こうすけは、満面の笑みで
「もちろんだよ。楽しみにしてて。」

「それじゃ。またね。」
「はい。また。」

そういって、2人は駅で別れた。

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