子どもが物語を作る意味とは?
子どもにとって生まれた時から当たり前の環境となったデジタルツール。未来に生きる子どもたちには、テクノロジーを上手に使いこなしていく側になって欲しいですね!
ベネッセ情報教育サイトで第8回目として、下記の取材記事を公開して頂きました。
記事では、動画を受動的に視聴するだけではなく、デジタルを創造的に使っていく方法について提案しました。前回noteで「Edutainment(エデュテインメント)」ソフトウェアの系譜を紹介しましたが、操作が容易なタブレット端末では、さらにクリエイティブの担い手として幼児期から表現が可能になっています。
そんな素晴らしい活動ができるツールの代表例として、記事では「ピッケのつくるえほん」アプリを紹介しました。
このアプリでは直感的に操作しながら、思い描いた物語をアウトプットすることができます。特に可愛らしい登場人物の表情や動作を設定することで、心情に触れながらお話を展開していくことをアフォードします。いろいろなパーツのイラストも用意されているので、空想の世界が膨らんでいきます。
さらに、完成した物語にナレーションを吹き込むことができ、まさにデジタルならではのクリエイティブな活動を促すアプリとなっているのです。
物語・ナラティブの価値
幼児は、絵本の読み聞かせを通して物語を体感します。もちろん、子どもが好きで選択した絵本を読み聞かせすることが多いと思いますが、親や園の先生が子どもに伝えたい世界観やメッセージが込められた絵本を選び、子どもに読み聞かせすることもありますよね!
物語は、子どもがどのような文化や社会で生き、どのように振る舞っていくのかを学んでいく重要な媒体であるとも言われています。そして、そのような物語を聞き、味わうだけでなく、作り、語る活動も、実はとても重要なのです。
私たちの周囲には物語が溢れています。私たちは経験を伝える際、物語の形式にして他者に語ります。物語のエンディングでは、出来事の意味づけを行います。ナラティブ研究では、楽しい出来事だけでなく、辛い経験も物語の結末として意味を語るよう試みるという物語る意義を指摘しています。子どもの物語る活動は、その第一歩、下記の項目を育むと言えるでしょう!
・頭の中の考えを言語化する
・経験を意味付ける
・自分のことを深く理解していく
・肯定的に捉え、表現していく
絵本の読み聞かせ後に、続きの世界をごっこ遊びで表現したり、絵を描きながら語ったりすることはありませんか?是非、大切な時間として子どもが作る世界を受け止めてあげて欲しいなと思います。
そして・・・タブレットで動画を視聴するだけではなく、「ピッケのつくるえほん」アプリのような子ども自身がクリエイターになれるデジタルの活動にも取り組んで欲しいと思います。さらに、お子さまの作る物語世界から、今まで知り得なかったお子さまの内面の新たな発見を楽しんで下さい!
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