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夜と車と涙と

自分でも不思議なことのひとつ

 自分が不思議になることのひとつはふと海に行くことだが、ふたつめに夜にドライブしたくなることがままある。しかも深夜。
 まぁこれも大体気分が落ちてる時が多いが、気分がかなり高揚している時もあるので一概には言えない。

田舎のドライブ

 田舎でドライブと聞いてどう思うだろう、多分思っている通りです。大体が山に囲まれてて自然しかない。街灯なんてほぼない。
 大自然いいな!!なんて思ったのなら隣の芝生は青いですよ。なにもないがあるとか言わないでください。
 自然に囲まれていいことは沢山あります。少し車を走らせたら川も山も海もあります。マイナスイオンでびちゃびちゃですけども。

害獣と呼ばれて

 深夜は鹿さんやたぬきさん、夜行性の動物さんたちの時間。家の中にいてもキーーーっと鹿さんの鳴き声が聞こる。
 深夜にドライブをすると他の車はいない。窓を開けてゆっくりとアクセルを踏み込む。エンジンの音と風の音がゆっくりと走っている。
 鹿さんやたぬきさんが前を横切ったり、立ち止まってこちらをジッと覗いている。私もエンジンを急いで止めて目を覗く。
 恐れ、というよりは疑問に近しいものを感じる。私は恐れている。動物の目が何故か怖い。そして私は泣いている。
 なぜ泣いているのか、人間のエゴとしてのせめてもの同情なのか、そんな自分にものすごく腹が立つ、ただ、産まれたから生きているだけなのに。
 だから何も考えずに動物さんに会いにいく。泣いている自分に心底嫌気がさす。
     害獣はいったい誰んだろう。
 道端で亡くなっている動物さんを見てごめんなさいと心で連呼している。これもただのエゴだ。
その上で成り立っている人間、自分が許せないのか、なんなのか、わかりたくない。わかりたくない。

 ただ深夜にドライブをする。
自分のために。憎たらしい自分のために。 
 わかりたくないことが多すぎる。わかってしまうから。同情なんて、なんて傲慢なんだろう。
 それでもわかりたいと思う。わかりたくないのに。。。

 夜ってなんなんだろうか  

なぜ照らす、君は

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