2024年6月23日、重なる日
梅雨明けした2024年6月23日の那覇空港は
梅雨明け間近の1945年6月23日の防空壕は
米兵から身を潜める人で埋めつくされている
観光旅行の帰路につく人であふれている
あー、いつもと変わらない日曜日だ
あー、今日も何とか生きのびた
両手で握らされた1つの手榴弾を見つめる女の子たち
両手いっぱいのお土産が重そうな女の子たち
ゴルフバックを担いで談笑する兄さんたち
鉄砲を抱えて息をひそめる兄さんたち
子どもの口を覆いながら敵機に怯える親子たち
子どもの手を引きながら飛行機を見る家族連れ
私が生きたのはいずれの時か
私が生きるのはいずれの時か
錯綜する白昼夢が見せる
時空の狭間を漂う光景は
私の目に映ったものなのか、誰の目に映っているものなのか
分からなくなって目を閉じる
遠くの方でくぐもった声が鳴り響く
それは、搭乗のアナウンスか、投降の呼びかけか
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