【Fare&Qe】6.アイスクリームは気分回復アイテム
今日は朝から一日、オンラインで某会議。研究室から参加すべく、お弁当持参で、持参で、………持参し忘れた。しかし、せっかく準備したお弁当を無駄にするのはしのびないので、急ぎおうちへ帰って10分で食す。何となくむなしくなったので、大学へ戻る前に、サーティワンでアイスを買ってやったぜっ。大好きなロッキーロードと期間限定のサニーパイナップルケーキ。どちらも美味しく、食べ終われば気分回復!
アメリカの映画やドラマを見ていると、失恋した女の子はたいてい泣きながら、あるいは親友に愚痴りながらアイスクリームかチョコレートを食べている。たしかに甘いものは心を癒やしてくれる。でも、ケーキやプリンやクッキーではなくて、なぜアイスクリームとチョコレートなのだろう。食べながらその疑問の答えが分かった気がした。
口の中で体温と唾液でゆっくりと溶かされていくと、とろっとした艶めかしい感触となって絶妙な頃合いで舌にとどまり、私を幸福にするのだ。………って何の三文官能小説だ、ってツッコみたくなるが、アイスクリームとチョコレートはキスと同じなのだ。しかも、フレンチキス、またの名をディープキスとも言う、あのキス。キスには、癒やし効果があったり幸せホルモンの分泌を促進する作用があったりするらしい。つまり、アイスクリームとチョコレートが落ち込んだ気分を回復させてくれるのは、擬似キスだからである。
アイスクリームはひんやりとした固さをもって、私の唇を押し開けて侵入してくる。ほどなくして唾液と混じり合ってとろけた液体が口の中に広がる。それと同時に優しい甘みが私の身体を駆け巡って、甘美な愛の幸福に包まれる。………ってだから何の三文エロ小説だよ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?