最期の対面(第53話)
SNSで大反響だった実話
「小5と余命宣告」続編(第53話)です。
父ひとり、子ひとりの家庭で育った娘が
小5の時に、その父の余命宣告を受け
その後の覚悟と成長を描いた実話。
脚色は一切なし。
むしろ、各方面に配慮し
わざわざ抑えて書いているくらいです(笑)
ということで、
これは長~く続く連載ものです。
思い込みという鎧を背負い、
重くなっているアナタに
非常識で自由な世界をお届けしています。
最終話まで読んでもらえたら
世界は、
自分が思っているより
ずっと優しくて
人生は、
覚悟を決めて動くだけで
意外にも簡単に思い通りになる
ということに気づけるかもしれません。
初めての方は、1話からどうぞ。
バンクーバーから名古屋まで約9時間のフライト。
頑張って寝ようとするも、結局ほとんど眠ることなく
寝返りとため息を繰り返すばかり。
せっかく機内で、CAさんにお願いして、
着陸して一番に飛行機から降ろしてもらえたのに
預けたスーツケースが、全然出てこなくて
イライラしながら、お迎えの人と合流。
すぐに携帯電話を貸してもらい、
到着ロビーから小走りで駐車場に向かいながら
父の入院している病棟に電話を掛けた。
「〇〇の娘ですけど、今、名古屋に着きました。
父の容態は?」
電話に出た看護師さんが
「少々お待ちください。」
と、別の看護師さんに電話を回した。
なんでさっさと言わないんだよ!
スーツケースが全然出てこなくて
イライラしているところに
また待たされて、更にイライラ。
「〇〇の娘ですけど、父の容態は?」
電話を替わった違う看護師さんに
不機嫌そうに、また同じことを言った。
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