高校生のコンパニオン(第31話)
SNSで大反響だった実話
「小5と余命宣告」続編(第31話)です。
父ひとり、子ひとりの家庭で育った娘が
小5の時に、その父の余命宣告を受け
その後の覚悟と成長を描いた実話。
脚色は一切なし。
むしろ、各方面に配慮し
わざわざ抑えて書いているくらいです(笑)
ということで、
これは長~く続く連載ものです。
思い込みという鎧を背負い、
重くなっているアナタに
非常識で自由な世界をお届けしています。
最終話まで読んでもらえたら
世界は、
自分が思っているより
ずっと優しくて
自分は、
自分が思っているよりも
ずっと軽くて自由なんだ
ということに気づけるかもしれません。
初めての方は、1話からどうぞ。
コンパニオン...
と言っても、
イベントでナレーションしたり
結婚式やパーティ―の席で
給仕をするお仕事ではない。
夜、宴会の席で
お酒を飲む男性たちの話し相手や
お酒をついだりする方の コンパニオン。
カンタンに説明すると、
「キャバクラ 出張版」
ってとこだろうか。
以前やっていた
お手伝い感覚のコンパニオンとはだいぶ違った。
そこの会社は、
組織として、きちんと成り立っていた。
当時、26才のママが率いて
女の子を送迎する専属の運転手さんもいて
なによりも仕事の数が、多かった。
遠出が多かったりと、
移動時間(無給)も多く取られるも
平日でも、仕事が入るほど
その地域では、人気がある会社だった。
大事なのは、回転率。
ついつい 高い時給!に目が行きがちだけど
週に1回しか入らない仕事よりも
少しくらい安かったとしても、
週に5日仕事が入る方が、収入は増える。
結局、日額(単価) × 日数 で
つまりいくらになるんだ?
↑ これ、考えないまま選ぶ人多いけど、
結構大事よね。
20代前半くらいの年上の先輩たちや、
訳あり18歳未満 等々。
「訳あり高校生」と表現しようと思ったけど
よくよく考えてみたら、高校なんて行ってたのは、
私だけだった。
他のみんなは、それぞれの生活を抱えた
ちゃんとした社会人だった。
結局は、そういう場所。
若くして、ソコに集う理由が
皆、それぞれにあったのだ。
だからこそ、逆に
「酒ついで、酔っ払いとしゃべってりゃいいんでしょ?」
という意識の、お気楽な小遣い稼ぎのお姉ちゃんは
居心地が悪くなって、すぐに来なくなる。
次の仕事を取れるかどうかは
自分たちに掛かってるんだから。
必死さが違う。
話せない。
客を楽しませれない。
なんて、プロではない!
気がつかえないのは、もう論外。
26歳のママから受け継いだ
その女の子たちのプロ意識こそが
予約の多さに繋がっていたんだと思う。
12月~1月は休めない、どころか
1日に2ヶ所を回る日もあったくらいだった。
もちろん、いちいち研修なんて、
そんな、まどろっこしいこともやんない。。。
出たとこ勝負!!
道中の車の中での会話や
現場で色々教えてもらって、
自分なりに感じ取っていたような気がする。
そこで長くやっていける子は
みんな自分たちのことで精いっぱいな
気が強い女の子ばかりだから
めんどくさいこともあるけど
気が強いから、普通にケンカする(笑)
友達を作るために集っているわけでもないので
仲直りする必要もない。
でも席につけば、そこはみんなプロ。
そんな私情はもちろん表に一切出さない。
そして、ここ(宴会の席)は
女の子たちにとったら戦場みたいなもの。
酒に呑まれた酔っ払いたちに
いつ ナニをされるかわからない
という警戒心を隠し、常に人数を確認しながら
怪しい動きを察知したら、
すぐに他のみんなが助けに入る準備をしている。
毎回ではないけれど
そんな緊張感を抱えた戦い?を重ねていくと、
なんでケンカしてたのかも忘れて、
自然と元通りに。。。
サラッとした感じだった。
稼げる良い環境に恵まれたおかげで
私の収入も安定し、貯金もどんどん増えていった。
そして、
そんな娘の近況を知ってか知らずか
ヤツ(父親)がまた衝撃の一言を放つ。
「来月、おれ、引っ越すことにしたから」
「一緒に来ないなら、自分でどうにかしろよ」
16才、高校生に、
またもや無茶振り。。。