編集者としての知識・経験・スキルを分かちあうために|個人HP開設のお知らせ
1月31日。
今日「つくるつくる詐欺」をしていた個人のHPをアップした。
このHPをつくった目的の一つは「私」を分かち合うためだ。
「私のもの」だと思っているものは、本当に「私のもの」なのだろうか。
そう、事あるごとに考えてきた。
「私」とは一体誰か、なんていう哲学的な問いもあるけれど、いったんそれは脇に置いておいて(こういう話、とても好きだけど)。
私は、自分の手元にあるものは「預かりもの」だと思っている。
知識も、スキルも、持ち物も、お金も、経験も、家も、車も。なんの因果かわからないけれど、私のところに転がり込んできて、今のところは私が管理することになっているもの。
まとめると、私は「私」や「私に付随するもの」に対する管理者責任はあるけれど独占権や所有権はない、という感覚だろうか。
だって、実際のところ、私が独力で手に入れたものなんて何一つないもの。
知識やスキル、経験、特性、性格とか、目に見えないものなんかは特にそう思う。
たとえば知識は、大半は過去の偉人たちの探究の積み重ねを、ちょっとつまみ食いさせてもらっているに過ぎない。スキルだって、そう。なぜだかめぐりあった仕事のなかで、偶然、私がやることになった仕事を通じて身につけたもの。
数限りない縁によって成り立っているもので、私が「所有」して「独り占め」していいものだとは思えない。
結局、私はどこまで行っても「巨人の肩に立つ矮人」でしかないのです。
そのせいだろうか。
知識やスキルを人と分かち合わずにいると、どうも居心地が悪くなる。自分のところに留めてしまう(独占してしまう)後ろめたさのようなものだろうか。
「編集」というスキルも、なぜだか私の手元にやってきたものだ。
言っておくと、私は”凄腕編集者”でも”売れっ子編集者”でもない。
でも「自分なりのワザ」はある。ある程度の再現性はあるし、人に教えることもできる。
とはいえ、それは私が独力で身につけたものではない。私が今までに出会った仕事、仕事をする場を与えてくれた人たち、あれこれとダメ出しをしてくれた人や勇気づけてくれた人たち……とても偶然とは思えないような、数奇な運命によって導かれるように生きてくるなかで、少しずつ結晶化していった。そして、今は、私が「預かり役」「管理者責任」を担っている。
だけど、私だっていつこの世界を去るかわからない。だから、私がこの世界を去るまでのあいだに、少しでもスキルや知識を、世界へとお返ししたい。
そうやって誰かのために使ったり、誰かにお伝えしたりするまでが「預かり役」「管理者」の責任のような気がするのです。
とはいえ、私も色々と事情が変わって、どこかに所属して、がっつり編集者をやれるほどの時間的な余裕はなくなってしまった。
だから、これまでの経験やスキルをシェアするという意味合いを含めて、今回、サービスとして、誰かのお役に立てそうな「編集者の活かし方」の一部を定義してみた。
*詳しくはHPのサービスの欄をご覧ください
*ほかにも色々な活かし方があるので、それは追って形にしてリリースする予定です
余談だけど。。。
いざ、出版社の外に出て、つくづく思った。
編集者のスキル、めちゃくちゃ便利! とても重宝される!
ロジックよりも共感が、数よりも感動が人を動かす時代。
今ほど編集者がもつ、言語化スキル、文脈を紡ぐスキル、言葉を強くするスキルが求められている時代はないだろう。
編集者って、今はまだ出版社などのメディアという特殊な環境にいる人ことが多い。でも、もっと活躍の場が開かれてくと、編集者自身にとっても、そのスキルを求めている世の中にとってもいいだろうに。
私の取り組みは、ほんの小さな塵のようなものだ。
だけど、これもまた一つの実験。実験の結果なにか見えてくるものがあるかもしれない。
これまで培った知識、スキル、経験だけじゃなくて、これからの人生に起きるあれこれも分かち合っていきたいと思う。
そして、編集者以外のみなさま!
その悩み、編集のスキルで解決することができるかもしれません。
何かあれば、どうぞお気軽にご相談くださいね。
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