天皇賞・秋を振り返る。
少し時間が経ちましたが、天皇賞は素晴らしいレースでしたね。
ああいうレースは時計とかラップとかを振り返る必要はなく、
それぞれの馬がそれぞれの持ち味を最大限生かし切った素晴らしいレース。
そんな中でもとりわけ、(まぁ1‐2着なんで当たり前と言えばそうなのですが)イクイノックスのルメール騎手と、パンサラッサの矢作調教師は、本当に最高のホースマンだなと思いました。
パンサラッサの大逃げに「気づいていなかった」というルメール騎手。
いや、そんなことはないだろうと思いますが、そのぐらい冷静に「イクイノックスの一番の良さを生かす競馬」をやり切った結果がこれ、ですよね。
キャリアの浅い3歳馬、応えた馬も最高ですが、この展開で焦らずイクイノックスの良さを生かし切った神騎乗。
キタサンブラック×キングヘイローでこの切れ味。天才ですね。
ただ、キタサンブラックがかなりスピード持続力の高かった馬。前日のアルテミスSを勝ったラヴェルもそうですが、斬れる+末脚の持続力がキタサンブラック産駒良質馬の持ち味でしょうか。
個人的にはまだ体質の弱さがあるので、使うなら有馬記念。そして、ぜひ来年は凱旋門賞にチャレンジしてほしいです。
そしてこのレースの助演男優賞は文句なしにパンサラッサ。
正直、そんなに良い出来に見えなかったのと、出足がつかなくなっている状況に内枠、決していい枠ではないと思ったのですが、好スタートからグングン加速して、前半57.4秒の大逃げ。
この馬をもう一度復活させた矢作厩舎の仕上げ力に脱帽です。
レース前の展望で、「持続力勝負」を謳いましたが、出走馬中一番の持続力お化けのパンサラッサに持ち味を存分に発揮されました。
次走はおそらく香港カップ。今回のレースが再現できれば、この馬についてこれる馬はいないでしょう。
期待したカラテは、よく頑張ったと思います。どう転んでも上位3頭に先着することはなかったでしょう。